【あるある】「子どもがいうこと聞いてくれない!」~大事なこと忘れてません?
【ドラマ】『最高の教師』は教育現場のリアルです~『私が九条先生だったなら…』
~ドラマ「最高の教師」を通して見る令和時代の教育のあり方~
いまの教育現場では、上からでも下からでもなく、「横の関係」が大切です。のんちゃん先生が、人気ドラマ「最高の教師」を題材に、子どもたちとの関わり方について深く語ります。横の関係がよくわからない人、必見です!
「最高の教師」というドラマの魅力
みかん先生、今『最高の教師』っていうドラマやってますけど、実際の教師の目から見て本当に最高です。最高の教師ね、松岡茉優ちゃん主演の、芦田愛菜ちゃんが出ている『最高の教師』ですね。
私、正直なことを言うと、学園ドラマってすっごい苦手で。だってリアルじゃないんだもん。『そんなこと起こらないでしょ』とか、『そんなこと子どもは言わないでしょ』みたいなのになんか変なところがモヤモヤして、イライラするから見ないっていうスタンスだったんですよ、先生になってからずっと。
でも『最高の教師』はね、いいですよ。面白い。モヤモヤしない。全然質問に答えてないけど、あれリアル、すごいリアル。子どもたちの感じも、生徒さんたちね、高校生なんだけど生徒さんたちの感じもそうだし、最初松岡茉優さん主演の九条先生が、事なかれ主義で1年間を終えた感じもめっちゃリアル。職員室の感じとか、本当にこんな感じって思う感じに違和感がないです。
クラス内ヒエラルキーのリアルな描写
ドラマの例えば、クラスの子たちの上下関係、ヒエラルキー。発言力のあるイケてる組、トップ、サブトップ、そこに付き従ってるだけの人たちっていうのの取り巻きの外側の、あまりクラスの中で発言権を持たない人たち、できる子組、優等生との関わり合いの感じとか、本当リアル。
『こういう感じ、クラスってこうなるよね』っていうのがよく表現されていて。だからクラスの中で総意として『そうだよね』って決まっていくことに対して、もう発言をするのもめんどくさい人たちっていうのは大半を占めるみたいなことって、学校ってできてくるんですよ。その感じがすごいほんものっぽいって思って、結構今すごいハマってるんですけど、『最高の教師』面白いですね。
横の関係とは何か
あれが最高の教師かどうかって言われると知らないけど、ここからどうなってるかも分からないけど、ストーリーの展開として、まず最初にことなかれ主義で1年間を過ごした結果、クラスの誰かの生徒に殺されるっていう未来からタイムリープして始業式の日に戻ってきました。
『ここで自分は動かないといずれ死ぬんだ』っていうことからの覚悟から、先生が一番最初に言ったセリフ、『皆さんの自由を守るために私は何でもします』。あの感じが、いわゆる下から先生が子どもたちにこびへつらって『何でもしますから』って50万円騙されて取られてるんですよね。そこで覚悟を決意をした後の九条先生の生徒さんたちとの関わりっていうのは、私はすっごい好感が持てる。
徹底的に横の関係で
徹底的に同じ大人として横の関係で、どんどん横になっていくんですよ。下からの九条先生の関わりが横の感じがすごく心地いいなと思って見てます。それがすごい多分、令和的?『金八先生』とかとは違う、令和的な教育現場のドラマなんじゃないかなって思う感じがしますね。
横だなって私が感じた場面で言うと、2話の男の子がお母さんのために一生懸命バイトとかするんだけど、お母さんがそれを無駄遣いして男のために自分を着飾るためにばっかり使って、結局自分たちのところに反映されてないっていうのをずっと我慢して黙って黙ってやってきたって男の子がいるんですよね。
でその男の子がお母さんに対して何か言う場面で、教師みたいな関わりで考えたら『まあ言いたいこともっとあるだろう、言えよ』みたいなのが今までの学園ドラマで言うと、そこが熱くて心にくるみたいな感じってあったと思うんですけど、淡々と冷静に『もっと言いたいことがあるのではないですか?私は言いたいことは言っていいと思います。どうですか?』って聞くんですよ。
選択を任せる関わり方
この感じ、相手に選択を任せる。自分の意見は意見として伝える。でもこうしろとかああじゃなきゃいけないとかじゃなくて、選ぶのは子どもみたいなところとか。
あと第1話の芦田愛菜ちゃん役の子がすごいいじめにあって、そこでのクラスへの関わりってすごい上からなんだけど、芦田愛菜ちゃんが言いたいことを言いました、うぐもりさんが言いたいことを言いました、次の日『もしよかったら一緒に学校に行きませんか?もちろん嫌でなかったらです』。
この関わりもすごい横、友達に言うようじゃないですか。自分が同僚とか友達が何か落ち込んだことがあって次の日、どうかな行きにくいんじゃないかなって思った時にそう声をかけますよね。『もしよかったら一緒に行かない?嫌じゃなかったら』って。
これを『一緒に行ってやるよ』とか『一緒に行くだろ』とか『先生がいてやるからよ』みたいなやつが今までのドラマの感じ。私はそういうのあんまり好きじゃなくて、好みの問題っていうのと、私は横の関係で関わるのが好きだから、子どもが決めりゃいいじゃんよって思ってるようなところがあったので、すごく九条先生の子どもたちとの関わりで共感するなって思うんですよね。
対等な関係性の実践
文化祭が荒らされちゃって、教室がめちゃめちゃになっちゃって、クラスが騒然とします。『この後話し合いを持ちたいと思います。申し訳ありませんが、私は何々さんを今から探してきますので、このクラスの状態を一旦現状復帰していただいてもよろしいでしょうか?よろしくお願いします』みたいな姿勢。
『お前ら戻しとけよ』とかじゃない感じが、私がクラスの子に関わる時って『戻しておいてもらうことってできる?いい?お願いしていい?ありがとう』って言っていくような感じとすごい近い感じがして。
あの関わりって生徒さんたちをすごくきちんと大人として扱っている感じがすごい好きだなって思って、好感を持って九条先生の動向を見ていますっていう感じですかね。
尊重される感覚の大切さ
横の関係で関わることっていうのが、やっぱり子どもの成長にとってすごく大事だな、部下の成長にとってもすごく大事だなと思う。
尊重されてる感じがする、自分の意思がって思うんです。だから子どもだからそう命令されるのが当たり前になりすぎてるかもしれないけど、例えば同僚とかこういう関係の中で『そこ片付けておいて』『片付けてね』って言われて、カチンとくるんですよ。
この関係性だったら『私あの子を呼びに行かなきゃいけないから、そこ片付けてもらってもいいですか?ありがとうございます』っていう関わりって、やっぱり人として尊重される、自分がきちんと一人の人間として扱ってもらってるっていう感覚につながるなって私は思う。
人から言われた時に『やっといてね』みたいに言われるのと、『やっといてもいいですか?これお願いすることって可能ですか?』みたいに聞かれることって、やっぱり自分事として、その場に対して自分で選択して自分でやっていくんだっていう意識が育ちやすい関わり方だなって思うから。
私は本当にクラスで子どもたちに何か言うときって、九条先生と同じ言い方してるなと思うことがすごく多くて、そこがすごいファンです。そこをやっぱりすごく大事に大事にしてますね、私はしてますね。だって命令していいように使う相手じゃないのに、子どもたち。みたいなところが。
下手と尊重の違い
相手にも相手の事情があって、混乱するところもある中で『これお願いしてもいい』とか、すごい大事だなって思いますね。
とはいえ、子どもにお願いするって逆に下手なんじゃないか?と思う人もいると思うんですけど、
その下手って、すごく微妙なところなんじゃないかなとは思うんですよ。下手に出ることと人として尊重することはまた別かなと。
下から出るっていうのは、例えば『片付けておいてもらってもいいですか?』っていうと、『やだよ、めんどくせえな』みたいなのが例えば帰ってきたときに『すみません、じゃあ私がやります』だったり、同僚とか友達に『なにそれ?』っていうところでしか測れないと思っていて。
私この物差し、これ上なの、下なの?みたいなやつ。私が例えば下、すごい下だと自分が思っていたとしたら『すごいお忙しいときに申し訳ないんですけど、これを片付けてもらうことってお願いしたくて、すみません、すみません、本当は私がやらなきゃいけないと、すみません』下なんですよね。
やられて別に悪い気はしないけど、対等じゃないよね、みたいな感じ。今、『私はこれをやります。これをやっておいていただいていいですか?ありがとうございます』すごいよ、こんな感じは、同僚とか友達、本当に同じ立場だなって思う相手に対して言って違和感のない言葉遣いかなと。
ここが、言葉が同じだとしても、言い方だったり、自分の心持ちが違ったら違く伝わるんだと思うんですよね。友達にお願いすることなんかいくらだってあるし、その時にはありがとうと伝えるし、なんならその友達同士の関係でそれやってもらってありがとう、すごい助かる、次は私やるねみたいな関係性だったりするわけじゃないですか。その辺は子どもにお願いするのは下じゃないんじゃないかな、私は思います。
責任と共犯 – 教師としての覚悟
その上で、三河先生にとって最高の先生ってどういう先生ですか?
分からないんですけど、私、その『最高の教師』のストーリーの中ですごい好きな言葉があって、『これでうまくいかなかったり、何かがあったとしたら先生責任取ってくれるんですか?』って子どもに言われた時に、『責任は取れません。あなたの行動が招いたことはあなた自身しか責任が取れません。でも共犯になることはできます』っていう言葉があって、いいねって思いました。
私が子どもと接する時も本当に同じように考えて『なんで私が責任を取らなきゃいけないの?』と、私の方が言葉が悪いかもしれないけど『責任は知らないよ、それをするかしないか決めるのはあなた。そして共犯者になることはできる。一緒に何かを考えて一緒に何か実験してみることはできる』っていうスタンス、すごい好きだな。
私の教育哲学
最高かどうかは知らないですけど、最高かどうかは相手が決めることで、最高も何も比べるもんでもないし、先生が幸せで子どもたちが幸せじゃないんじゃないっていう感じが私のスタンスなので、最高かどうか分かりません。
分からないけど、私がすごい大切にしている子どもたちとの関わり方っていうのは、共に同じ時代に生まれて一緒に生きていく仲間として、共に学ぶ、共に実験する、協力し合えるところは協力するし、共犯になれるところは共犯になる。うまくいってもいかなくても全ては自分の責任である、みたいな感じを一緒に楽しんでいく関わり方が、すごいいっぱいいろんな子どもたちと毎日できるのが先生という仕事で、それがすごく楽しいなって思っているから。
だから『最高の教師』の九条先生の今の関わり方、今のですよ、第1話とかじゃなくて今の関わり方はすごい見ててワクワクする。私の最高はよくわかりません。よくわからないけど、私が教師として一番何を大切にしてますか?って言われた時に、最近自分の中から出てくるのは:
子どもたちの可能性を誰よりも信じる存在としてそばにいること
自分自身も共に学ぶ立場で子どもたちと接すること
自分自身が幸せに人生を生きている存在としてそばにいること
これが最高なんじゃないですか。
教育現場のリアル
あの事例とかが大げさと思うんだったら違うと思う。教育現場っていうのはいろんなことが起こるんです。お母さんが育児放棄みたいな感じで、家の中がすげえ状態とかもあるし、虐待ですごい傷を負ってる子と関わったこともあるし、万引きとかもそうだし、あと心が寂しいから変な男の人についていっちゃった女の子とか、別に小学校6年生とかも全然いるので、そこに割って入って関わったこともあるし、全然あれ大げさじゃないです。
そのくらいのことがいろんなことが起きる。あの設定は『吹き溜まり』と言われている問題児たちを寄せ集めたクラスでしょって言うと、こんな感じだよねって思う感じ。
アドラー心理学的アプローチ
大変すぎませんか?九条先生みたいになったらすごいですよね。私はあんなに時間はかけません。そうやったアドラー的にやったらもっと早い話だもん。あんなに事件は勃発しなくても、うまくいく方法っていうのが私はアドラーにあると思っているんですけど、もっと幸せな空間を作るためにもっと先生は笑顔になった方がいいとか。
生徒が思っている以上に教師というのは生徒のことを見ているものですよ。あなたが聞いている曲もあなたが書いている言葉も知っています。その通りで、そうなんですよ、教師って見ているものなんです。だったら、それの承認は毎日日々コツコツ入れてた方がいい。
あんな決めゼリフ的に時々言うんじゃなくて、『なんとかの曲聴いてるでしょ?素敵』みたいなやつを毎日みんなに言っていく。そうクラスの雰囲気が変わっていく、温かいものに変わると信じてやっていくんですけど、どんなに殺伐としていても。
そしてクラスの子たちの関係性をつないでいく。つないでいったらきっと良くなっていく、ところの相乗効果でいっぱいいっぱいいろんなところを持っていく。
私があのクラスの担任だったら、一番最初に関わるのはボスです。あのボスがすべてを巻き起こしている。ドラマ的に言ったら最後までとっておかないとドラマにならないから、ボスはクライマックスが分かりますよ。『なんで相良君をずっととってってるんですか?相良君じゃん、絶対見てたら分かるじゃん』って思うんですよ。
相良君のところに入り込んで勇気づけ勇気づけで『あなたのここが素敵、これにすごい助かってる』みたいな言葉を何度も何度も打っていくこと。そんなに『ここで助かってる、ここが素敵』って言われて『メラメラムカムカ』って人はならないんですよね。みたいな気持ちにフォーカスして関わっていくのが最短。つまらない『最高の教師』。
あんまり事件は勃発せずに3話目以降ぐらいは何も起こらない。3話は早い、小学生の速さで言ったら2話くらいだけど、高校生で言うと4話目くらいまで。ただただコツコツと九条先生が『いいねー、いいねー、素敵だね』みたいな。ドラマになって全然面白くないと思います。事件起こらなくて。
だって起こらないようにやるんだもん、あんまり見たくないというか、あんまり面白くないというか。コミュニティ的に言ったらそうですね。それがやっぱりすごく省エネで早いと私は思うけど、ドラマにはなりません。視聴率ひどいことになると。
まとめ – 横の関係の真髄
まとめると『最高の教師』見てください、ぜひ。結構いいと思う。
横の関係って何なんだろう?ってよくわからないですって言われること多いんですよ。徹底して横ってあのくらい子どもに対してとても大人扱いします。そこに私はすごい共感してファンなんですよ。そういうふうに私も言うみたいな、勝手にすごいファンなんですけど。
あれを見て横ってこういう感じなのかなの感覚だったり、あとは自分の意見は意見としてこんなに言っていいんだなっていう感覚だったり、あ、今の学校で起こっていること、子どもたちが抱えている闇みたいなところって、あ、こんなに複雑で、こんなに結構深いんだ、みたいなところを見て、お酒を飲みながら語り合えたら嬉しいです。
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