(2022/01/18 youtube配信動画)
子どもが「学校行きたくない」って言ってきたら、どうすれば良いだろう?
行かなくて良い?癖になるから行かせた方が良い?
保護者の立場からできることを具体的にお伝えしています!
先生、保護者さんから、子ども「学校に行きたくない」って言ってきたらどうしたらいい?って質問が来ているんだけれど、どう回答したらいいですかね?
子どもさんが「学校に行きたくない」って親御さんに相談したってことですよね?
そう
よくありますよねー。学校、つまんなかったり、つらかったりするから(笑) そういう風に子どもから言われて、まず親御さん自身がどう思ったかがめちゃ大事。
どう思ったかっていうのは?
「いいじゃん、学校行かなくても」なのか「いやぁ、行ってほしいなぁ。ここで休ませたら癖になるかなぁ」とか「甘やかしになるかなぁ」という風に、行かせたいと思う側なのか、 自分がどうしてほしいのかっていうのがすごい大事かな。
それはなんで?
関わりのスタンスが変わるから。
行かなくていいならいいじゃない「あっそ」で済めばそれでもいい。
でも多分これを相談してくれている方は、「心配だなぁ。行ってほしいなぁ」とか「甘やかしたくもないんだけど、無理もさせたくないんだよな」というところで悩んでるんだと思うから。
だとすると、その子自身が「学校に行きたくないんだけど」と言った時点で、その子の「寂しい」とか「つらい」は何かのSOSだから、 もうとにかくその子が今より少しでも元気になる関わりをするのがめちゃくちゃ大事です。
それはどうやったら元気になるかっていうと、「元気になれ!大丈夫だ!」って言っても元気にならないから(笑)、 何があったのか、どんなことで今つらいと思っているのか、”ちゃんと聞く”っていうのが大事だと思います。
”ちゃんと聞く”って具体的には?
この「学校に行きたくない」は、本当に色々理由はあるんだけど、
「何か理由はあるの?」って聞くと一番多いのは、「わかんない」。
「友達とうまくいってない」とか「先生が怖い」とか色々あるんだけど、ホントに何が嫌だったかっていうところって子供自身もわかなかったりする。
確かに、大人でもわかんないっすよね。
そうそう、「なんか今日会社行きたくない。なぜかと言われるとなんとなく」みたいな。連休近づいてきてそろそろだるい、とかいろんな理由が子どもにもあるから。 で、自分のそばに自分のことを思って、本当にわかろうとしてくれる大人がいることでまず元気になれるから、 「友達とうまくいってないんだー」って言ってたら、いつ、誰と、どのようにうまくいってないのかっていうのを詳しく、詳しく聞いていくっていうのが大事だと思います。
でもそれって難しそうというか、時間がかかりそうで、本当にそれできるのかなって思うんだけど。。
時間はめちゃくちゃかかる!特に最初はめちゃくちゃかかると思います。 っていうのは、子どもって、大人よりも素直で今ここを生きているんですよ、今この瞬間を。で、過去の事の時系列がぐちゃぐちゃなんですよ、ビックリするほど。
具体的に言うと?
み:よくあるのが、子どもが「〇〇ちゃんとうまくいっていなくて・・」という話を聞くときに、 「そうなんだね、大嫌いなんだ、今大嫌いだって思うんだね。どんなときに大嫌いって思ったの?」って言ったら 「こうこうこういったときに〇〇ちゃんが僕のものを取り上げたんだ」って。
「それはすごいひどいことだね!そっか、それがつらかったんだね。それちなみにいつのこと?」って聞くと、「幼稚園のとき」ってなったりするんですよ。 『幼稚園の話、今した?』みたいな(笑)『どうして今日の話をしているのに、いつ幼稚園に飛んだ?』みたいなことが本当に普通に起こるから、 やっぱり詳しく聞いて「あ、そっかそっか、それは幼稚園のことなんだね。ちなみに最近で言うと何かあった?」みたいな風に聞いて。
でやっぱり子どもって(大人もそうなんですけど)詳しく聞かれないとわかんない。何が嫌かも。
だから「どのくらいの強さでパンチされたの?」とか「どんな言葉言われたの?」とか「その時はどう思ったの?」とか。
「わかんない」って言われたら「え、じゃぁ、例えばそれは楽しい、普通、つまらないで言うとどれが一番近かった?」みたいに例をたくさん出しながら、「わかんない」であきらめないでください。しょっちゅう子どもは言うんですけど。
「超ムカつく、ちょっとムカつく、普通、全然気にならない、だったらどれだった?」みたいに1個1個紐解いていって 、「あ、そこはちょっとムカつくだったんだね。だとしたら・・」みたいな風に聞いていく。
時間かかるんですけど、ちょっとでも元気になってほしいなって思ったら、そういった関わりをするだけで、 だいぶ「そうか、自分はこれが嫌だったんだ」ってことがわかって、だったらそれをなんとかすればなんとかできるかも」って思ったり、 「あ、ここでは嫌じゃなかったんだ」ってことに気づくことで「そんなに大したことじゃなかったのかも」と思えたりするので、詳しく聞いていくがめちゃくちゃ大事だと思います。
なるほど。学校に行きたくないって言われたら、とにかく詳しく聞く。
み:そう。その上で、親御さんがどうしてほしいのか、それはどうしてなのかを伝える、「こうしろ」じゃなくて、「こちらはこうしてほしいと思ってるよ、その上でどう?」といった関わりを繰り返していくのが大事かな。 で、ちゃんと言った方が間違いなくいいって思ったら、別に怒ってみてもいいと思うんですよ。いろいろな関わり方をしてみて子どもがどうするかっていうのを、子どもの話を聞きつつ、温かい目で見守っていけば、何が間違いとかはそんなにないかなと思います。
ひたすら聞く
聞く。聞いてください、面白いんで、子どもの話。で、私もめちゃくちゃやっちゃうんだけど、「それ大したことないじゃん」とか「あ、そういうことよくある。よくあることだから気にしなくっていい」って言うんじゃなくて、「そうなんだね」と共感するモードで聞いていくのがいいと思います。
★まとめると・・・
①学校に行くということに対して親御さん自身がどういう考えをもっているのかっていうところをまず自分で振り返って、やっぱり行ってほしいって思ってるとか、こういうときは行かなくていいと思ってるとかっていう自分自身の立ち位置っていうのを自分自身でしっかりわかっておくこと。
②その上で、意見っていうのはその理由も含めてわかりやすくお子さんに伝えること。
③そしてお子さんの話をお子さんの目線で、同級生になったつもりで、とにかく詳しく聞いてその気持ちをわかろうとすること。そうすることでお子さんが少しでも元気になる関わり方っていうのをしていくことを心がけること。
④この先どうしたらいいのかっていう作戦を一緒に立てていく立場に立つこと
が大事だなって思います。