【イラッ】「別にぃ~」目標を立てられない子ども!どうすれば立てられる?
【要注意】子どもの関心に「関心」を持つな!
子育てが失敗する理由とは?子育てや教育現場で、「子どもの気持ちに寄り添い、関心を持つこと」が大切だとよく言われます。しかし、その関心の持ち方を間違えると、かえって状況を悪化させてしまうかもしれません。信頼関係を築き、子どもがやるべきことをやるようになるための、正しいステップとは何でしょうか。専門家による対談から、その秘訣を探ります。()
信頼関係を築く前の「大前提」
私のアドラー心理学の先生、平本あきおさんに来ていただいてます。
はい、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。はい、前回ね、私のYouTubeの方で出させていただいたのは、信頼関係は子どもとはできてるけど、子どものわがままと感情に振り回されて、子どもの自由にさせてる、尊重してるのにうまくいかない、まあ、こんなお母さん方だったり、学校の先生、教育関係者、塾講師、スクールカウンセラーの方々向けにお話しました。
よくあるのは、アドラーでいう「横の関係」で寄り添うんだけど、相手はまあ寄り添われて満足してるかもしれないけど、なかなか宿題やってくんないとか、ちょっとね、暴力振るっちゃうとか、学校行かないとか、休んじゃうとか、ずっと漫画ばっかり見てお風呂入らないとか、そういう場合にどう対処したらいいのか、っていう事例でしたね。
そんな子どもが、やるべきことをちゃんとやれるようになる4ステップがあるって話をしました。で、実際にのんちゃんがかかわったお母さんは、どんな依頼で最初来てました?
えっと、学校に行かない、勉強しない、先生の言うこと聞かない、学校で暴力振ってるで困ってる。どうにかならないかなっていう事例です。
はい。その時に最初のステップは「横の関係」で関係作りをすると。ここら辺はね、詳しくは是非平本あきおチャンネル見て欲しいんですけど、もう1番確信の部分で言うと、子どもにどういう言い方はするんでしたっけ?
とにかく徹底的に、同じ立場の大人として関わる。
具体的に言ってるフレーズは?
具体的に言ってるフレーズは、まず最初ですか?
1番最初。
1番最初は自己紹介をして、『お母さんから依頼を受けてこんな風に来た、ちょっとお話がしたいんだけど10分間くらい時間を取ってもらうことはできますか』って言ったら、子どもは黙ってゲームしてます。『うるさいな』って言いながら。
そしたらどうしますか?
そしたら、『今は都合が悪いし、ゲーム楽しくやってるところだと思うから、また今週中でも来週でも他に時間が取れる時間に是非話したいと思うんだけれども、今日は出直そうと思うので、また都合のいい時間教えてもらってもいいですか』って。
したら子ども、大体そのままゲームやってますね。で、本当に帰ろうとした時に動きます。『いえ、ちょっとだったらいいよ』とかって。
はい。で、まあ、実はそうは言ってもちゃんと聞いてくれなかったりするわけですよね。そこでバシっとのんちゃんが言うっていうコンテンツがひらもとチャンネルにあるんで、是非そっちの方ね、見ていただいて。
本人(子ども)がほんのちょっとでも『わかった』と、『お母さん困ってるのは少しはなんとかするよ』っていう気になった後、第2ステージ、具体的にどうしますか?
ステップ2:「相手の関心」に関心を持つ
第2ステージは、相手の興味関心に関心を持って、信頼関係を築きます。
具体的には?
まず、私の立場で関わるって「初めまして」から始まっているので、信頼関係ないんです。やっぱりお互いの関係性を作っていく時に、『あれやれ、これやれ』とか、『これはできてますか』ばっかり言う相手と仲良くしたくないんですよ、人って。
そうですね。いきなり来た人がね、『ああやれ、こうやれ、それすんな』って言われたくないですよね。
いやですよね。なんか見張りに来た人みたいで。だからまずは、相手がしていること、結構ご家庭にお邪魔してお話することなんかもあるんですけど、相手がゲームやってたり、YouTubeやってたりしたら、『なんのゲーム?』『なんのYouTube?』っていうのを、必要な話が終わった後にすごい楽しく話します。
おお。で、子ども話してくれますか?
めっちゃ話します。めっちゃ話します。自分の好きなことだから。『ここのモブキャラがどうのこうの』って、『何モブって?』って言って。『それどうやって作ったの?』とかって言って、『見せて見せて』とか言いながらやるし、例えば学校にお邪魔した時とかもそうだし、他のところで関わる時も、その子が何か持っているもの、何か作ろうとしているものっていうのには、真剣に興味関心を持って話します。そしたらめっちゃ楽しそうに話す。
そうは言っても、これは興味持てないっていうのもありますよね。
ありますけど、いつもなんかすごい奇想天外なんですよ、子どもの目の前にあるものって。だから私は割と聞いててすごい楽しいですね。
なんかずっとこう、先生に『プリント書きなさい、名前を書きなさい』って言われて一向に書かない子がいたんですけど、行ってよくよく見たら、なんかやってるんですよね。木の棒に、こうセロテープを巻いてるんですよ、ずっと。『何やってんの?』って言ったら、『鉛筆作ってんの』って言ってて。
へえ、鉛筆作ってんの。クリエイティブですね。
ねえ、面白いじゃないですか。鉛筆作ってるんですよ。鉛筆あるのに。なんか木の棒に鉛筆の芯が折れたやつをこうやってくくりつけて、どうやってセロテープを巻けばこうちゃんと書けるか、っていう実験を彼はしてたわけです。
やってはいけない!ステップ1を飛ばす危険性
ここがね、まさにアドラーの言う「相手に関心を持つのではなく、相手の関心に関心を持つ」なんです。相手に関心を持ってしまったら、『なんでそんなくだんないことやってんだろう』とか、『そんなんだったら勉強してほしい』みたいに、相手を自分の思い通りにコントロールしようとしてしまう。そして、相手はそのことを察して抵抗して、『うざいな、ほっといてくれよ』って感じなんですね。
でも人間っていうのは、子どもに関わらず、自分の関心に関心を持ってもらうと嬉しい。実はね、このステップって、なかなかパフォーマンスが上がらない、やることやってくんない部下にも使えるステップであるんですけど。
相手の関心に関心を持つ。ですごい向こうも喜んで話してくれるじゃないですか。で、思ったのは、この第2ステップからやったらダメだなって、やっぱり気づきました。
おお。
第1がなかったとしてください。いきなり、『お母さん困ってます』『うるせえ、知らねえ、やらない』っていう子に行って、『何のゲームしてるの?』って関心に関心持ったとしたら、どうなっちゃうと思いますか?1番を飛ばして。
ああ、ゲームの話を楽しく聞いてくれるだけの人になりますよね。
そう、そうなんですよ。でも、自分が話したくなかったら話したくないし、言うことは聞かないし。ここなんですよね。
しっかりと最初のステージで、『何のために来たのか』『私は誰で、何のために来たのか』それはちゃんと『あなたがやるべきことをやるために来てるんだ』っていうのを1番最初に冷静に、強制でもなく関係を作った後じゃないと、本当にただ楽しく聞いたら、なんかおべっかつかいが来ただけになっちゃう。そうなんですよ。
相手の関心に関心を持つことからだけ入ると、ただのおべっかつかいがもう1人増えただけになると思いません?どうなると思います?ここなしでやっちゃったら。
確かに。本当にその自分の都合のいい話だけ言って、他は黙って反応してくれるだけの、すごいいい人になる。
ああ、確かにと思ったのが。例えば授業にお邪魔しますっていう時に、2(ステップ2)からは入ってないですね。『おはよう』とか『こんにちは』っていうのを言った時に、まず返事がなかったら、『あの、聞こえますか?こんにちは。挨拶を返してもらえないとすごく悲しい気持ちになるんですけど、こんにちは』って言って、ペコでも『こんにちは』でも返ってくるまで、この2の関わりしないし。
返ってきて、『で、今日はどうしようと思ってる?こないだした約束はこれだったけど、やろうとは思ってますか?』に対して『やらないよ』だったら、2の関わりしてないです。
そうなんですよ。本当にあの、ちゃんと相手との関係ということは、相手が取るべき責任、つまり、自分が取っている自由は享受しているものに対して、払うべき責任を取れてるかどうか。少なくとも『そのつもりで私は関わりますよ』という前提で関わらしてもらってますからの、相手の関心に関心を持つ、なんですけど、いきなりこれから入ると、本当にただのごますり、おべっか使いになる。
対等な関係が信頼を生む
そうなんですよね。そう。だから相手が、『今日どうしようと思ってる?こないだした約束は覚えてますか?』って言って、『うん、覚えてる。これをやったらやるんだよ』で返ってきたら、『あ、そうなんだね、何作ってるの?』『何それ、鉛筆なの?』って見るんですよね。
『え、何その巻き方はどうしてるの?』とか言いながらサンプルを何本か見せてくれる。『すご!』『え、ちょっと使って書いてみていい?』とかって、私も横で絵を描いたり。『本当に書けんだけど!』とか言いながらやってると、『でしょ。これ1週間かかってっから』とか言いながら見せてくれると。
それで楽しく会話をする。『で、何分頃からやろうと思ってるの?ちなみに』とかって話しながら、『そうだな、20分頃から』って言って、『そっか、20分頃からだね』って言ってやって、20分になったら、『20分だよ』って。大体やります。そこまで一緒なんだろうな。自分の興味関心に対して楽しく話して、『20分からだよ』って自分で言ってるし。
楽しくやって、『やったね』って言ってハイタッチして帰るんですけど。この2番の信頼関係作りは、自分がやらせたいことだけをやるんじゃなくて、本当にこう退屈だと彼らが思っているその中で、協力関係にある中で、興味関心を持っているものには、『何それ、素敵だね』って本当に思って関わること。
『え、すごいね、なんか鉛筆とか作ろうと思ってんだ、偉いね』って、この上からじゃなくて。
それこそ本当に友達が、『え、そんなの作ってんだ』って。友達だったら横の関係で言うんだけど。まあ例えば、『ギター練習したの?えらいね』じゃなくて、『ギターやるようになったんだね』みたいな、上から目線で友達は言わないですね。『え、ギター始めたんだ』みたいに。本当に横の関係で、友達がやってることに『面白そうだね』って思えるのが横の関係であって、上から目線で評価したり、脳内で『それって宿題と関係ないよね』とかジャッジしながら我慢するのとは違うんだよね。
違う。バレてるんですよ、ジャッジしながら。
でも結構、賢い子多いんですけど、例えば漢字について知ってるとか、数の例え、ルートとか、2の何乗とかっていうのを2年生とか3年生でも説明しだす子がいるんですよ。私よく見てて思うのは、全然違うこと言って、『2の2乗は4で、4の2乗は8だよ』とかって言ってたとするじゃないですか。
4の4乗は8じゃない。
知ってる知識で、『わあ、すごいね、よくわかってるね』って大人ってよくするんです。でも、4の4乗は8じゃないのに、『よく知ってるね』って、それ馬鹿にしてないか?って私は思うところがあって。『いや、4の4乗はね、8じゃないよ』『え、なんで?』みたいなとこで議論したり。
こないだは、本当2年生の男の子で、今パレスチナ問題について対等に議論できる子いるんですけど、言ったことに対して私が知ってる知識で違うなと思ったら、『私が知ってる知識だとそうじゃないんだけど、どこで聞いたやつ?』とかって聞いた方が楽しいんですよ。
それが相手からすると、本当に対等な大人としてかかわられて、リスペクトされてるのが感じるんですよね。尊敬されてるのが。
そうそう。間違ったこと言って、『すごいね、よく知ってるんだね』それから『上手だね』って。
なんかそうやって持ち上げてさせようとしてるんじゃないか、褒めてなんかおだてて乗せようとしてるんじゃないか、まあ馬鹿にしてるんじゃないかと。
そう。だから私が知らないことについては、『わあ、知らない、何?』って聞くし、知ってて『うん?』と思ったら、『いや、それこっちじゃない?』というか、『それ理論的に破綻してない?』みたいな。普通に話せる。だからこそ、子どもが構えずにちゃんと向き合って話してくれる。これがまさに相手の関心、2番です。
これすごい大事。まあ、これをやるのはむちゃくちゃいいんだけど、そうは言っても、やっぱりやらせたいことをやってほしいですよね。
そうですね。
この辺に関しては、次はひらもとチャンネルの動画で、第3ステップ、第4ステップ話しますんで、ぜひ見てみてください。ありがとうございました。
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