クラス全体が統制を失い、教師が指示を出すたびに反発する生徒たち。これが一般的にイメージされる「反抗型」の学級崩壊です。
今回は、この反抗型の学級崩壊について、実際の教育現場でどのようなことが起きているのか、そしてその背景や対処法について詳しくお話しします。
教師として、また保護者として、どのように子どもたちと向き合えば良いのか、一緒に考えてみましょう。
みかん先生、学級崩壊にはタイプがあるって聞いたんですけど。
はい、そうですね。先生たちが読むような本だったりで、一般的に先生たちの中で紹介されているのが4タイプだったりします。この4タイプが何かっていうと、反抗型、非反抗型、慣れ合い型と内部進行型って言われるんですけど、その他の見た目でよくわかるっていうところで言う3タイプ。反抗、非反抗、なれ合い型のそれぞれのタイプの特徴についてお話しさせていただけたらなと思います。
今日はその中でも反抗型の学級崩壊からですね。反抗型っていうのが一番皆さんが思う一般的にイメージする学級崩壊なんじゃないかなと思います。反抗なので、子どもたちが先生に対して反抗的な暴言をしたり、暴力を振るったり、席に座らなかったり、教室に寝そべってる子がいたり、ロッカーの上に登ってる子とか、机の上に乗っちゃってる子とか、物を投げてる子がいたりする感じが反抗型です。
一般的にドラマとかで描かれるのが反抗型ですね。
ドラマは誇張して書かれることが多いから、私たちみたいな世代が思うバイクで乗り込んでくるとか。
GTOってだよね。
そうそう、ガラスが割れるとかっていう反抗は今はあんまりないと思います。じゃなくて、暴言、うるせーなー」とか、「うぜえんだよクソババア」とか、やだって言ってんだろ黙れ、みたいな暴言が言われていて、先生に対する暴力。やめろ!とか、はなせ!とか、そういうのがたくさん起こっているのを反抗型と呼んでるんじゃないかな。
なるほどね。そういうのって先生にタイプってあるんですか?
先生が強い意志を持って子どもたちに対して上から指示命令をしている場合が反抗型です。強い意志を持って上から指示してる。こうあってほしいとか、これはしちゃいけないとか、こうさせねばならないっていう強い意志。いいことですけどね。強い意志を持ってあれしなさい、これはダメ、次はこうです、ああですって言っている先生のタイプにこの反抗型が多いです。
なんでそうなるんですか?
命令なので子どもたちは嫌だと思ったら反抗せざるを得ない。ただただ従わなくなるか反抗するかの両タイプが混在していると思うんですけど、主にこのクラスで崩壊が進んでいった場合は、絶対にこうだっていう意思が強ければ強いほど、強く反抗しないと子どもたちも自分の意思が守れなくなるから、先生と子供の間でのぶつかり合いっていうのが起こってくるのが反抗型。
なるほどね。だからその崩壊してるっていうのは意思表示なわけなんですね。
そうですね。そもそもこうやってなっている。ほら先生がやり方が悪いんじゃないかみたいに言われるんですけど、私が思うに、学校でやらせようとしていることがとても無理があるんですよね。子どもたちを8時間も同じところに閉じ込めて、面白くない内容をただただ伝え続けなければいけないということを強いる。
この強いる時に、やっぱりちゃんとしてほしいとか、ちゃんと人の話は聞くんだとか、授業はちゃんと受けなさい、ちゃんと勉強しなさい、そういう言葉遣いはやめなさい、みたいに先生が意志を持って上から命令として出た場合、子どもたちは「うるせー」っていうのを同じように嫌だという意思表示をする感じ。先生が悪いっていうか、やらせることが難しいっていう話なんですけど、ぶつかり合いが起こっているっていうのが反抗型の学級崩壊だと思います。
そういうと、1年を通してどういった感じで表れてきて、どういった感じで本格的に揉め出したり表面化してくる感じなんですか?
反抗型が見えるようになるのはとても早くて、一番最初クラスが始まる4月、最初の3日間から1週間くらいは、ただただ先生が厳しく言って、子どもたちが静かにというか、嫌そうな顔しながら従うみたいな。
あと1人2人と「うるせえな」とか「嫌だっつってんだろ」みたいなのが現れて、それに対して「何を言ってるんだ。その口の聞き方は」とかっていう風にやっていくと、言う子がどんどん増えてくるんですね。そういう風にしていくか、ただただやらないことが増えてきて、統制がだんだん取れなくなっていく。
これはもうまずいかもしれないなって思うのが、5月のゴールデンウィーク手前明けくらいには、だいぶもう信頼関係が破綻してしまったかなっていうのが見える感じの印象はあります。ただ、その先生のぶつかり方だったり、そこのクラスにいる子どもの特性だったりで、時期は少しそれぞれのクラスでいろいろあると思うんですけど、ゴールデンウィークまでに見えてくるっていうのはあるかな。
みかん先生のYouTubeでも、ゴールデンウィーク後ぐらいから学級崩壊の動画がすごい見られる印象があります。
そうですよね。多分お子さんの様子だったり、あとは保護者さんが学校に行って見える風景として、「あれ、うちのクラス大丈夫かな」みたいなのが起こってくる時期なんじゃないかな、5月。今これ撮影してるの6月の最初なんですけど、6月は真の6月ですからね。どんどん進行していくのに梅雨の時期っていうのがすごくぴったりというか、実際な風に進んでいきますね。
進んでいくと具体的などういうことが起こるんですか?
どこまで進むかもそれもクラス次第。どこまで先生がぶつかり続けるかだし、どこまで子どもも頑張り続けるかみたいなところがあって。ぶつかるのもお互い疲れるので、すごい反抗型でうわーっとぶつかりあって、例えば子どもの暴力とかが始まった場合、先生に対する。
これを受け続けるっていうのは、先生にとって相当精神的苦痛があって、じゃあもういいやと。「勉強しなくてももういい、何してくれなくてももういい、厳しく言ってもこうやってなるだけだから、もう諦めよう」ってなったら、この後消極型、非反抗型に移行していくので、どうなっていくか。先生のこだわって、前にずっと突き進むか否か、子どももずっと反抗し続けるかどうか否かみたいなことはあるんじゃないかな。
全力でお互いがぶつかり合った場合、そんなに多くないし、滅多にないかもしれないですけど、その場合、7月とか。
夏休み明けとかどうなる感じですか。そうですね、よく見たり聞いたりするのは、保護者の方が耐えかねて学校に苦情がいく。保護者面談が開かれる。先生が泣き崩れる。校長、教頭とか管理職の先生とか、他の先生っていうのが見張る形にクラスが2学期最初くらいからなる。
そのクラスの後ろに他の先生が立っているイメージですか?
立ってたり、そもそも担任じゃなくて担任の先生じゃなくて、そういう先生が授業をするようになったり、出てっちゃう子を中に戻す役割の人がなんとか出ていく人をしながら、聞いちゃいないんだけど授業は冷めた感じで進んでいく。他の先生が入ってる時には、「もうちもめんどくさいから黙っとく」他の先生がいなくなった瞬間、わーってふざけますみたいな。先生が怒鳴ってるみたいなことは見ます。
さらにぶつかり合った場合は?
でもそのくらいじゃないかな。
他の先生の介入があって落ち着く感じなんですね。
落ち着かないです。それがずっと続く。
その状態で。
どんどん校長先生がいてもクラスで暴れる子っていうのがちょこちょこ出てきて、みたいな感じかな。
行きつくとこまでいくとどんな感じ?
まあその先生のタイプによりますけど、心を病んで退職とか休職。先生側がね。今はとても多いと思います。潰れてしまう。子供が潰れた場合、子供は学校に来なくなったり、学校に来ても保健室にずっといるとか、教室に入らないっていうことが起きる。
お互いしんどいですね。
相当しんどいと思いますよ。私は地獄のような世界だなと思いました。学級崩壊に一番最初1年目、外側から関わるみたいで、それこそ周りから入って暴れる子を教室に戻す役割として学級崩壊を1年見てた時に、臨済の時ですね。世界は本当地獄のようだと思いました。人間関係が破綻している人たちを40人も同じクラスに押し込めて、誰かが潰れるまで終わらない。すごい苦しい世界だと思いましたね。
その頃の話が興味ある方は、みかん先生がなぜ先生になったのかっていう動画があるので。
参考にしてください。最初の1年ですね。
クラスはそういう風になっていくというのは分かりました。今度は家での子供たちの様子って全部じゃないかもしれないですけど、少し分かる範囲で教えてもらえたら嬉しいです。
その子のタイプによっても違うんですけど、その子が学校で暴れている方だとすると、家ではとてもいい子っていう子もいるし、その分学校で先生とぶつかる。けど家ではいい子っていう場合も結構あるし、家での暴言とか家でのイライラとか、あと髪の毛を抜くとか、自傷行為が起こっていくとかっていうのもよく聞きますね。
イライラが自分に向いちゃうんですね。
そうですね。あと保護者さんへの暴力とか暴言っていうものが増えていくっていうのもあります。イライラが募っていくタイプと、家と学校とはっきりと切り分けてやっている子もいるので、本当に子供によって全然違うなあとは思います。
それこそ家ではいい子なのに、学校で暴れてるってなると親からしたらなんでってなりますよね。
なんでってなりますよね。でも、人って環境によって自分のそこでのあり方っていうのは変えるので、学校であれるから必ず家であれるっていうことはないですね。ただ、精神的なストレスっていうのがかかってくるので、それが自分への攻撃に出たり、人への攻撃に出たりっていうのがやっぱりしやすくなってくるかな。
あとは崩壊してるクラスって、やっぱり暴力が横行するので、子どもたちがよく傷を負って帰ってきたり、あざだったり切り傷だったりっていうのを負って帰ってきたり。
あとはよくあるのが、子どもたちってイライラを自分の文房具とか目の前にある引き出しとかにぶつけるので、学校で使ってる引き出しがボロボロになっていったり、鉛筆がボキボキに折れて帰ってきたり、消しゴムがちぎられているとか、物がよくなくなるとかってなったら、何かイライラを子どもたちが抱えてる証拠かなとは思います。
そういう時どうしたらいいですか。
話を聞いてあげてください。その子自身が話さないようだったら、異変を感じるようであれば親御さん自身の目で見に行くっていうのは一つあるかなと思いますね。
学校って見に行ってもいいものなんですか。
今とてもオープンなので、うちの子の様子とかクラスの様子、ちょっと見させていただきたいんですけどって言ったら、いつでもオープンです。
学校によるんですか。
公立の小学校のことしか私は知りませんけど、オープンにすることは義務付けられています。
そうなんですね。全国で。
そうだと思いますよ。そんなのオープンじゃなかったらもっともっと苦情が来る話だと思います。
ありがとうございます。
最後にどうやって対処したらいいのかっていうところ。保護者さんとしてはやっぱり子どもの心のケアっていうところを第一優先にかなと思います。だから、子どもの話を聞いてどうしていったらいいかお子さんと一緒に考えたいというところですかね。
以前、ドバイの教育について動画で話して出てきたんですけど、別に転校したっていいわけですよ。学校とかクラス替えっていうのをその子だけっていうのがなかなか公立の小学校とか難しかったりするので、転校するも一つの手だし、
どうしていったらいいのかっていうのは、ぜひお子さんとよく話し合って、何ができるのかっていうところに目を向けてやっていくのがいいんじゃないかなって思いますけど。
ちなみにドバイの学校だと何ヶ月に1回転校するとか言ってましたっけ?3ヶ月で転校するとか言ってませんでしたっけ?
忘れちゃった。忘れちゃったので言いませんが、動画見返したら思い出すと思います。
ドバイの学校では数ヶ月だったりとか、年単位で学校を変えるってことは別に大して不思議なことではない。異常なことでも全くなくて普通のことだったっていうことを覚えてますけど。
そうですね。私は崩壊学級にいたらその後の人生が終わるとも全く思っていないので、環境の中で自分がどう過ごしたいのか、何ができるのかっていうのを学ぶいいチャンスと捉えて、今どんな気持ちなのか、自分はどうしたいのか、何ができるのかっていうのを一緒に考えるっていうのがすごく大事なんじゃないかな。
どんな環境でも希望を持って生きていく人は生きていくし、どんなにいい環境でもどうしようもなくなっていく人はなくなっていく。それをどう選んでいくのっていう話し合いが冷静にできるといいかなっていうのは思います。
学級崩壊の時に保護者さんの関わりどうしたらいいんだろうっていうのも前の動画で出してるので見ていただけたら少し心が楽になるんじゃないかなと思います。
じゃあ先生に対してはいかがですか?
先生に対してお伝えしたいのは、私がいつもそうなっている先生、本当に苦しい中毎日頑張ってらっしゃるので、私がいつもお伝えするのは「自分の心を大切にしてください」と。ご飯も食べれなくなったり、毎日すごい頭痛とか吐き気とかに襲われながら学校に行っている先生がそういうふうな状態になってくることが多いです。たくさんお話聞きます。
そこでお伝えするのは、あなたは一人しかいないけど、抜けたら学校側は何とでもなる。子どもたちに申し訳ないとか、子どもたちに一生の傷を負わせちゃうんじゃないかとか、自分の関わりでどうしたらっていうところですごく悩まれる先生方がとても多いので、とにかく自分の心を守ってくださいと。それを第一優先にっていうのを伝えます。
その上で信頼関係の修復っていうところがすごく大事になってくるので、そういった面でも、2週間に1回、水曜日の夜に先生たちの相談会っていうのをやっているので、定期的にお話ししに来てくださいと。その時に一番困っていることに対してどうしたらいいかっていうのは、私自身が子どもたちと関わってくる中でお伝えできることがたくさんあるので、相談会に定期的に来てくださいねっていうのをお願いするようにしてます。
まとめると
この反抗型の学級崩壊っていうところで起こっていることって人間関係の破綻の末路だと思っていて、なのでそこからの学びはとても深いし、その環境の中でどう生きるのかっていうことを問われているような気がしてます。こうなったからダメだというよりは、このようなシステムを今作ってしまっているっていうところに対して、もっとそれを知ったから先生が悪い子供が悪いこの問題児がいるから悪いじゃなくて、もっと根本的にどうしてこれが起こっているのかっていうところを一緒に見ていきたいなって思うくらいの惨状だと思います。
なので、これをなんとかするというよりは、自分自身がこの中でできることをどんなに小さいことでも見つけていく、お互い頑張っている姿をねぎらっていくっていう姿勢しかないんじゃないかなって思うくらい、日本のいろんなところでこの反抗型の学級崩壊っていうのは起こっていることかな。まとまんないけど、攻撃しあってもいいことがないなっていうのは私が反抗型の学級崩壊を見てて思うことですね。どっちも悪くないなと思います。
生徒T:
ありがとうございます、先生。
Youtube「おしえてみかん先生!」
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