子どもの喧嘩、あなたはどう対応していますか?
私たちは子どもたちの喧嘩を目にしたとき、仲裁すべきか見守るべきかという二択で考えがちです。でも実は、そのどちらでもない第三の視点があります。それは友達としてどう関わるかという考え方です。
子どもの喧嘩を見たとき、あなたが友達の喧嘩を見たらどうするか、と考えてみてください。一方的に攻撃されている友達を見たら放っておきますか?逆に、友達同士の些細な言い合いにいちいち口を出しますか?おそらく状況によって判断するはずです。子どもの喧嘩も同じなのです。
この記事では、教育現場での実体験から生まれた横の関係という視点で、子どもの喧嘩への新しい関わり方をご紹介します。
先生、質問です。以前先生は喧嘩は仲裁しないっていう風におっしゃってたんですけれども、喧嘩が一方的になってしまった場合、それでも仲裁しない方がいいんですか?という質問。


なんかあれですよね、一人の子を一方的なやられ続けてるみたいな。そうそうそうそう、激しくやってるみたいな。喧嘩の場合ってことですよね。
一方が例えばめっちゃ言ってるけど、一方はもう完全にただ泣いてるだったりとか?あとは大人数の場合だったりとか?大人数と小人数みたいな一人とか


そういう場合ってことですよね。だったら口出しします。
以前先生が口出ししないって言ったのは一対一でバチバチにやり合ってる場合?

いつ喧嘩に介入する?いつ見守る?

いや、状況による。その子やられている子が、例えば一対一ですごいこっちだけが言ってて、この子がただただしくしく泣いてるっていう状態の場合は、だったら後で声をかけます。『大丈夫なの?』って。『何か助けが欲しいんだったら、助けが欲しいんだったらやれることがたくさんあるよ、私は』っていうのは声をかけます。
殴られてるとか...


ただ、暴力とかっていう場合は声かけますね。これなんか、子どもをどれだけ横の関係で見られてますか?っていう話だと思うんですよ。喧嘩をしている時に、声をかけないであげてるんじゃなくて。この子だったら別に大丈夫だと思うから任せてるだけ。この子だったら喧嘩もするだろうと言い合いにもなるだろう。でもお互いで折り合いがつかなかったらとかどうにもならなかったら言ってきてくれるだろうしっていう信頼のもとなんですよ。

なるほど。だから子どもたちそのクラスの子たちには『誰々ちゃんと誰々ちゃんが喧嘩してるみたいな、そうか?じゃあ困ったらとかみんなが本当に迷惑とか?すごく困ったことがあったら言うんだよ』って言いながらほっといてるだけで、別にほっといてあげてる感覚はなくて、信頼して任せてるわけです。

その暴力の振るい方はみたいなところで言うと、友達同士だって止めに入りません。ひどい暴力を誰かに向かって一人がやってるみたいな時に、『あっちの問題なんだよ』とはならないじゃないですか?友達してたり、例えば同僚がしてたりしたら。『そのやり方はどうかと私は思う』っていう風に入りませんか?わかんないですけど入るし。それは大人の方が力が強いし大人の方がなんとかできる可能性があるんだとしたら、やっぱり入るし。

先生っていうのはそういうところでなんとかできる存在でないといけない、存在でないといけないっていう言い方はあんまりよくないかな、存在でありたいと思っていたので、そういう時には入っていたし。だから別におっといってあげてるわけじゃなくて、ほっといても大丈夫だと思うときにほっといてるわけです。

なるほど。大丈夫じゃないと思ったら入りますよ。でもその上で、ただその子が言っていることに対してただただ泣いていたという場合は、あまりにどうこうしていたら『ちょっと待って、その言い方はないと思う。人として申し訳ないけどひどいと思ったから入ったよ。あなたはどう思ってんの?』みたいなことは別に入って言っていたけど。

その上でただただ泣いていた子にも声をかけてた。『いつもいられる人じゃないから、どうしたかった?何ができたと思う?言い返せないんだったら言い返すことが難しいようだったら、別にそれをしろとは言わないけど、その場を離れて他の人に助けを求めるとか、辛いって言うとか、やめてって言うとか、それは不可能だったのか?次はやってみようと思うのか?』みたいな話はする。だっていつもずっとそばにいてあげられるわけじゃないし。

泣いて完結することってありますけど、効果的じゃない時もあるし。だからやられっぱなしになったいい経験を生かして、その子が次にどうしようと思うみたいな話はするし。あまりにひどい場合はそういう関わり方をして『あなたにとって何もいいことはないよ』っていうのははいって言ってましたね。でもそれ調停してあげるわけじゃないんですよ。
なるほどね。


調停してあげるわけじゃなくて、『あなたのそれは私はおかしいと思うからやめた方がいいと思う』。
自分がこう思うっていう自分のメッセージとして伝える感じ?


『何してるんだうちの子に』みたいなこともしないし、何か理由があったんだったら聞くけど、理由があったとしてもどうかと思うよその関わり方は、は言う。『やめなよ』とか『やめた方がいいと思うよ』みたいな言った上で。でもそれって本当は私じゃなくて本人が言った方がいい。だから別にあれを言われていて気にならなかったらいいと思うけど、嫌だったなら別に他の部屋に逃げるとか、大人に助けを求めるとか?いろんな方法が取れたわけで、次はどうしようと思う?っていう勉強の場にはなると思うんですよね、みたいな感じですね。

多対一、大人数で一人をとかって言うと即座に入ります。それいじめなんで。
何やっとんねん。って?


いやもうMAXラスボスで怒ります。
バーンってやる。


よく出る、本当に全てのその時に持っているパワーを使うって怒ります。なんか理由があったのはその後に聞きますけど。
何対一人とかそういうシーンってたまにあるんですか?


あります、あります。学校では囲ってオラーみたいな、ムラグラつかんでみたいな場面に遭遇したら、即座に全パワーを使ってどうしたら一番迫力出るかを考えて突っ込んでいくんですね。それが6年の男子でもここを何も言えなかったら私は先生という名は名乗りたくないな、と関わってました。
「横の関係」で子どもを見る

だから喧嘩の仲裁はしないっていうのは、別にしないであげてるうちではなくて、大丈夫だろうなと思うから放ってるだけで、そういうのって本来自分の力で解決していくものなので。ただそこが難しいし行き過ぎてるしって思って、って言った時にこおっておくのって横の関係なのかなって、それって上からじゃないのかなって思ったりしますね。

友達が揉めていていちいち『はいあなたが悪いですね。あなたがこうやって言ったらいいんですよ。はいじゃあこっちの部屋に一旦行った方がいいじゃないですか』とか友達にやらないじゃないですか。でも友達が行き過ぎている暴力にあってたら手に入るじゃないですか。と一緒だなと思います、横の関係で見られてるかどうかないんじゃないかなという感じはしますね。
一概に喧嘩してるからといって見守るのではなくて、そこの横の関係というか?信頼してこの人なら大丈夫と思えたら任せるし、ちょっとこれはやりすぎかなと思ったら入るしみたいな、そういった感覚?


友達だと思って見てあげてください。
なるほど。すごく友達だって言われると結構分かりやすいかもしれない。


これ常にです、常に。
友達だったらどうする?シンプルな判断基準

何に関わるにせよ、友達にそれしますか?っていうところ。どうしても相手の知識とか経験が足りなくてっていうところは、友達でも一緒だと思うんですよね。初めてスノーボードをする友達とかで私はスノーボード50回目です、みたいな場合はアドバイスするじゃないですか?そういう部分で子どもに声をかけることっていうのは多いですけど。

友達がちょっと険悪な雰囲気に2人なってます、『はい、入ります、どうしたの?明日のじゃあこうしたらいいよ。あなたの方が悪いね。はい謝って』みたいなことしますっていう?うざいこいつ何って思うよね。私仲裁に入りますみたいなやつ。友達がみたいなのを始めた時に、一方は力良くない、手は出さない方がいい、あなたもちゃんと言った方がいいよ、はいじゃあ謝りましょう、ごめんなさい。は、やらないじゃないですか?やらないですよね、友達に。それやってるんですよ大人。

やっぱり一旦守るじゃないですか?なんか雰囲気悪い、なんか喧嘩してるみたいな。でもなんか入るのもね、事情も知らないしね。でもなんかすごい困ってるんだ、いじめられてて。とかって言ったら相談に乗るし、じゃあ私からも話してみようかみたいなするじゃないですか?友達にも。入った方がいい、入んない方がいいみたいなとか。

あとすごい暴力をバコバコに一人が振るわれてたら、見守った方がいいとはならないじゃないですか?いや、やめなよ、それやめなよって入るじゃないですか?一緒、子どもの喧嘩も一緒なんですよ。
なるほどね、そう。


なんかね、やっぱり上からになりがちなんだと思うんですよね、子どもの喧嘩を見た時に。『よし見守っておこう』みたいなのを。友達にもだって、あまりにひどいことを『お前はカス』だみたいなのを言ってる人がいたとして、いやその人があまりにヤクザみたいな怖かったら黙ってるかもしれないけど、欲しいのためであって、やっぱりその言い方はどうかと思うって入ると思うんですよね。っていう感覚で見るのがいいんだと思いますよ、友達同士のいざこざ。
なるほどね。


すごい面白い観点だな。兄弟喧嘩とかでも多いのが、お姉ちゃんがやってることを妹はやっぱりすぐにやりたくなっちゃう、『私もやりたい』みたいな風に言って、お姉ちゃんが『今初めて楽しくなってきたところだから、やだー』みたいな『私が遊んでたのに』みたいなところに、『じゃあ今は貸してあげましょう。お姉ちゃんでしょ?お姉ちゃんだから貸してあげて、その後にやったらいいよね』みたいな風に入っているのをよく見るんですけど、友達に入るかなそれっていうところですね。
子どもの泣き叫びとの向き合い方

なんかわかんないですけど、iPad Miniとかでやってるやつを『俺もやりたい』って言って『ちょっと貸して貸して』って言うのに、『いや今始めたところだからちょっと待ってて』とかね、『はい!今まで遊んでたわけだからまず貸してあげるでしょ、頑張って切るよね』、『ねっそれでこっちがやったら本当にやったらいいんじゃないかな』。入れます?友達のとこ。うざいっすね。ご本人がやだって言ってんだからいいじゃないですか?

そこで2人で話し合っていやだ、絶対やりたいんだ、しょうがねえなみたいので渡してるのを見るくらいで。なんとなく子どもだったら泣き叫んだりするわけですけど、でも泣き叫んだら誰かがなんとかしてくれるっていう学習って私はあんまり良くない学習だと思うんですよ。まだそれって、それが成功体験になっちゃうから、困ったら泣き叫べばいいと、そしたら貸してもらえるからっていう学習をするとやっぱり小学校でもすぐに泣き叫ぶ子っていうのはそれで学習をしてきてる子なんですよね。

泣き叫んだ時に泣き叫んだ人に対してどうするの?勉強するわけだけど、こちら側は泣き叫んでもどうにもなんないっていう勉強だったり、いろいろするわけじゃないですか?だからそれでこっちを見られたら、なんとかしてみ、一個しかないから頑張れって言って。その時のお二人の判断っていうのを。

じゃあしょうがないからいいよってやったとしたら、よかったの?優しいね、だし泣いたからなんとかなるって思わない方がいいよって多分妹には言うだろうし、お姉ちゃんが優しかったからっていうだけだよ。お姉ちゃん、お二人で話し合えたらよかったんじゃないかな?話し合って順番を、でもいろんな方法があるわけだからさ、泣かないで解決できたら次はすごいねっていうような声がけをするくらい。子どもの場合はね。

大人の場合泣き叫んでたらちょっとお友達関係をどうしようか考えますよね。ipadmini使いたいのにー!!って泣いた人がいたとしたら、ちょっとお友達は続けられないかなって結果になっちゃうから声をかける。『このままいくとあなたにとって良くないよ』っていう。『泣いたからっていうことを聞かなきゃいけないわけじゃないよ。お姉ちゃんだって』っていう話をするくらいなんじゃないかな。

だから喧嘩に対してどうするかっていうのは、基本的に友達が同じことをしていたらあなたはどう関わりますか?と一緒でいいんじゃないかなって思うし。子どもに対してと友達に対してだと違うところっていうのは、友達だったらそれはもうあんまりこの人と付き合いたくないかなっていうお友達いるじゃないですか?嫌なことがあったら泣き下げるとか、嫌なことがあったらキレるとか?ちょっと怖いじゃないですか。

っていうことを子どもがしていた時に、それってあんまり有効じゃないんじゃないかなと私は思うよと伝えるくらいかな。お友達にはもう伝えないですよね。そんなところで泣き叫んでもいいことないよみたいなのって、よっぽど近しい親友だったら伝えるけど。まあ大人になってからの家族以外の関係ってそっと離れるなると思うんですよね。そうなりそうっていうところを子どもがしていたら、それはあんまり良くないと思うよっていうところを伝えるくらいの違いで。

あとはね、あんまり友達の喧嘩に対してどうしますかっていう風な判断軸はやっぱり横の関係としては一番わかりやすいんじゃないかなと思います。
めっちゃわかりやすいっす。

まとめると・・・

まとめると横の関係で関わるが大前提。喧嘩っていうのは喧嘩をして学ぶし、喧嘩をすることで同人とコミュニケーションを取っていくっていうのを学ぶところだけど。行き過ぎたものを助けないっていうのは横の関係じゃないと思うんですよ。

やっぱりこれは危険とか、これはないわって思うものには横の関係として『私は今の言い方はひどいと思ったよ』って伝えるし。その上で、ひどいことを言われたときにいつも助けに入れるわけじゃないよって。黙っていることが有効じゃなかった場合、例えば逃げる、例えば大人に声をかけるとかっていう方法があるよ、できそうなことはあるって聞いて、その次もし次に同じようなことがあったらそれをすればいい。

しあの子とはもう遊ばないっていうのが一つの選択。だから自分の身を守るのは基本的には自分になっていく。そばにいる時には助けることができるけれど、どうやって次は自分の身を守ろうかとか、どう行動しようかっていうのはいい勉強になったねという声がけをして伝わっていけるんじゃないかなと思います。
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