子どもたちが授業中に立ち歩いてしまう…これは、先生たちが抱える悩みの一つです。
立ち歩きは些細なことのように見えても、放置するとクラス全体に悪影響を及ぼして、最悪の場合は学級崩壊にまでつながることも。
今回は「なぜ立ち歩きが起きるのか?」という根本的な原因を探りながら、効果的な対処法や、子供との冷静な話し合い方について具体的に紹介します!
立ち歩き問題の根本的な原因
みかん先生、小学校の先生からの質問です。児童が立ち歩いちゃうんですけど、どうしたらいいですか?
普段の落ち着いた時に話し合う
立ち歩く子どもたちって多いですよね。よく相談されるんですけど、まず最初が肝心です。
立ち歩きが当たり前になってしまってから「ダメだよ」と言っても、子どもたちは立つんですよ。その時に「ダメだ」という言葉の効力が失われていくので、最初が肝心なんです。
立ち歩いている時に話すのではなく、落ち着いて話せる時に「なぜ立ち歩いてはいけないのか」についてきちんと話すのが大事です。
また、子どもの事情もちゃんと聞くことが大切ですね。
立ち歩き問題への対応策
それは立ち歩いている時ではなく、普段の時に話すということですね。
そうです。座ってほしいと何度も声をかけても、前年度から立っていた子は本当に座らないんですよ。
「立っても大丈夫」と思ってしまったら座らなくなるので、「座ってください」と声をかけて、それでも座らなかった場合は、落ち着いた時に1対1で話す時間を持ちます。
例えば授業は学校で何時間ある中で、私は前に立ってみんなに何かを教える時間なんですよね。その時、立ち歩きがあると他の子が集中できなかったり、授業の進行が難しくなってしまいます。
そこで、「立ち歩きたいのは体的に制御できないのか、それとも単につまらなくて立ってしまったのか」など、子どもに理由を聞いてみることが重要です。
具体的なルールを設定する
立ち歩きへの対策事例
その上で、協力してもらえるかをお願いする形になります。「座れ」と命令するのではなく、こちらの事情を伝えつつ、お互いに折り合いをつけていくんです。
もし「どうしてもムズムズする時がある」と言われた場合には、「自分の席の周りを一周して気分転換するならOKだよ」など、ルールを決めてあげることもできます。
なるほど。ルールを決めることで、子どもも納得してくれるんですね。
はい、そうです。
前年度から立ち歩いていた子には、「どれくらい歩いたら落ち着く?」と具体的に聞くこともあります。
もし子どもが「分からない」と言えば「試してみようか」と提案して、例えば「廊下の端まで行って戻ってきて座る」というようなルールを一緒に決めます。
これでスッキリするなら、それをOKとする。
そして「どうしても我慢できない時には静かに立って一周して座る」と約束することで、立ち歩きの問題がかなり減ることがあります。
ただ、「座れ座れ」と言うだけでは、子供たちも反発しやすくなります。こちらの事情も話し、納得してもらった上で、気持ちよく協力してもらえる方法を考えることが大事です。
多くの場合、立ち歩きの理由はムズムズして動きたいというより、「つまらない」「面倒だ」「目立ちたい」といった理由なんです。
1人が立ち歩くと、2人、3人と増えていき、授業が妨害されて学級崩壊につながることもあります。
だから、立ち歩いた子に「どうして立ったの?」と相談し、こちらの事情も話して、一緒にルールを決めるのが大切なんです。
命令ではなくお願いベースで対応する
冷静に交渉し「次も同じようにしてくれる?」と確認します。もし約束を守れなかった場合でも、「なぜ守らなかったのか?」と聞いて「私の認識ではこうだったんだけど、違っていたのかな?」と確認するようにします。
このようにして子どもの事情を聞いて、話し合いを続けることで、徐々に立ち歩きが減っていくと感じています。
子どもと冷静に話し合うことが大切なんですね。
はい。お互いの折り合いをつけながら進めることが大事です。
うまくいかなくても「もう一度話し合いませんか?」と言ってしつこく交渉します。 「約束と違ったよね?」と確認し「どうしてそうなったのか?」を冷静に聞くんです。
そうすることで、子どもたちも「まあ、協力しようかな」と思ってくれることが多くなります。 ただ命令するだけではなく、事情を話して協力をお願いすることで、結果が変わってきます。
これを実際に相談していただいた先生方に伝えると、「立ち歩きが減りました」「座るようになりました」という報告を受けることがあります。
子どもに事情を話して協力を求めた時に「やれないこともない」という感覚が生まれるんです。
そもそも、立ち歩きって昔に比べて増えてるんですか?
増えてますね。 私が子どもの頃は立ち歩くのは恥ずかしいことでしたし、怒られました。 先生も親も厳しかったので、立ち歩くハードルが高かったんです。 でも今は、先生が昔ほど厳しく怒れなくなりました。
体罰や暴言が問題視されるようになり、威圧的に怒ることができなくなったんです。昔はそれで子どもたちを座らせておくことができていたんですが、私はそれが良いとは思っていません。
ただ、穏やかに子どもを長時間座らせておくのは、かなり難易度が高くなっています。子どもたちも6時間ずっと座っているのは、相当退屈だと思います。
そもそも授業って、そんなに面白いことばかりじゃないですもんね。
授業の改善と工夫
そうなんですよ。小学校や中学校の授業を振り返って、「すごく楽しかった」っていう人はあまりいないですよね。現実として、学校の授業内容はあまり変わっていません。
子どもたちは、国語や算数ができるようになりたくて学校に来ているわけじゃないですからね。だから、やる気のない子どもたちを、面白くない内容で6時間静かに座らせておくというのは、かなり大変なスキルが求められます。
座っていなければならない理由が昔と比べて薄れてきているんです。つまらなくなると立ち歩いたり、授業を妨害して目立とうとする子もいます。 そのため、先生の仕事はますます難しくなっています。
みかん先生はどうしてたんですか?
私はもともと、学校の授業が本当に嫌いだったんですよ。 パラパラ漫画を描くのが上手くなったくらい、授業が退屈でした。
だから先生になった時に、「このつまらない授業を子供たちに強いるのは嫌だ」と思いました。それでどうすれば授業を面白くできるのかを考えて、かなり頑張りました。
授業を楽しくするために
授業を楽しくするために、具体的には、まず算数から取り組みました。私の時代は教科担任制ではなく、ほとんどの教科を自分で教える必要がありました。
算数、国語、社会、理科、音楽、道徳など、すべての授業を準備するのは本当に大変でした。算数を楽しくするために、研究授業をやりますと手を挙げて、自分にプレッシャーをかけました。
そして、算数関連の本を年度当初に30冊から50冊ほど買って、読み切るようにしていました。著者ごとに授業のスタイルが異なるので、それを全部読み比べて、「自力解決」「ポイント重視」など、いろいろなアプローチを検討しました。
自分で試行錯誤しながら、クラスの子どもたちの反応を見てどのアプローチが合うかを検証していきました。
算数の割り算の単元ひとつ取っても、いくつものパターンを試して、最終的にクラス全体を巻き込める授業を作り上げるのに数年かかりました。
大量の準備と研究
毎日どれくらい準備していたんですか?
最初の5年間は、毎朝4時に起きて家事を済ませ、5時半にはカフェで授業準備をしていました。ノートを広げて、本を6冊くらい並べて、計画を立てていました。
学校に行く前に3時間、放課後も2~3時間準備をして、終電で帰る生活を続けていました。そのくらい授業研究に時間を費やしていました。
やっと子供たちが「楽しい!」と言ってくれる授業ができるようになるまでに、3~4年かかったと思います。
それは大変ですね。そこまでやらないと、面白い授業はできないんですか?
はい、授業を面白くするにはそれくらいの準備が必要でした。
例えば社会の授業で歴史を教える時も、Wikipediaや歴史書、池上彰さんの本などを参考にして、子どもたちが興味を持つようにどう伝えるかを考えていました。
1つの単元に対して、少なくとも6冊の本を読んで、その背景から教え方を組み立てていました。
自分のスキルを磨くために
体育の授業も同様です。私はサッカーやバスケットボールをやったことがなかったので、「このままだと授業がつまらなくなる」と思って、自分自身でサッカーを始めました。
体育の授業も同様です。私はサッカーやバスケットボールをやったことがなかったので、「このままだと授業がつまらなくなる」と思って、自分自身でサッカーを始めました。
サッカーチームに入って、3年間くらいプレーして、自分が経験することで、体育の授業も楽しくできるようになりました。
すごいですね!
はい、そうやってやっと1年間通して楽しい授業ができるようになりました。
サッカーもダンスも習わなければならなかったし、あらゆるジャンルの本を読み漁り、授業の録音を毎日聞き直して、自分の話し方や説明の改善を繰り返していました。
本当に大変でしたが、その努力があったからこそ、今ではプレゼン大会でも通用するスキルが身についたと思っています。
その努力を積んだことで、今では様々な場面でプレゼンテーションしても、自信を持って話せるようになりました。
でも、それだけの鍛錬を積むというのは、今の小学校の先生には相当な負担だと思います。これをやらないと、立ち歩きが増えたり、授業がうまく進まなかったりすることがあるので、現場の先生方はかなり苦労していると思います。
根性がないと無理ですね。
そう思われがちですが、私の場合は恐怖心からやっていました。「授業がつまらなくて、子どもたちに嫌われるのが怖い」という気持ちがあって、無理をしてでも続けていたんです。
なので、根性というよりは、恐怖に駆られてやっていた感じです
先生の仕事は本当に大変ですね。
はい、大変です。年間1000時間も新しいコンテンツを作り続けるのは、ものすごい労力です。
先生は同じ授業を繰り返せないので、毎回新しい内容を考えなければなりません。これをやり続けるには、相当な行動力と創造力が求められます。
狂気の沙汰ですね。
本当にそうです。やりきれたのかどうかは分かりませんが、私なりに全力でやった結果、「これが求められていることなのか?」と自問することもありました。
教えるのって、誰かから教えてもらえるんですか?
基本的にはないですね。研究授業を見に行くことはできますが、それだけでは十分ではありません。
最初は教科書に書いてある通りに授業を進めようと思ったんですが、自分のクラスの子どもたちに合わなかったんです。
それで、いろいろな授業パターンを調べ始めたら、「こんなにたくさんのやり方があるのか!」と驚きました。そこで、すべてのパターンを見比べて、クラスに合ったやり方を選んでいくようにしました。
教えるのは本当に大変ですよね。
未来の授業スタイル
授業動画の活用
だからこそ、YouTubeなどを通じて、先生方のお役に立てるような情報を発信しています。
私が将来的に目指しているのは、授業の説明部分を動画にして、先生の準備時間を減らすことです。
授業準備に費やす時間が減れば、もっと子どもたちとのコミュニケーションや、先生自身の時間を確保できると思うんです。
それには、AIや最新のシステムを活用していくのも一つの方法だと思います。
私が理想とするのは、上手な先生の授業動画を流して、子どもたちはその授業を見ながら学び、ワークの部分は先生がサポートするという形です。
立ち歩き問題の未然防止
そうすることで、先生たちも少しは楽になって、子どもたちと信頼関係を築く時間が増えると思います。
これができれば、立ち歩きも減って、授業もスムーズに進むはずです。ただ、次の年にはまた違う学年を持つことがあるので、最初の頃は「また1からやり直しだ」と感じて大変でした。
それでも、パターンがある程度身についてくると楽になりますよね?
はい、最初の7年間くらいは毎年違う学年を持っていたので、毎回最初から準備し直さなければなりませんでした。
でも、徐々に自分の中でパターンができてくると、少しは楽になってきました。ただ、そのためには膨大な量の研究と準備が必要で、それを少しでもサポートできるように、私は今も情報発信を続けています。
その取り組みが、他の先生たちの助けになれば良いですね。
先生へのサポートを行っています!
そうですね。月に2回の相談会も行っていますし、公式LINEに登録していただければ、グループ相談会にも無料でご招待しています。
少しでも辛いと感じている先生方に、「あなたは悪くない」というメッセージを伝えたいです。
授業の準備にかかる時間や労力は相当なもの。それが大変だからこそ、もし辛いと感じている先生がいたら、相談会に参加していただければと思います。
公式LINEに登録すれば、月3人限定で個別の相談も受けています。
また、月に2回のホープの定期相談会もあります。
プレミアムメンバーになれば、過去の動画40本も全て見れるので、ぜひ活用していただきたいです。
相談したい先生には、ぜひHOPEの相談会に来てもらいたいですね。
YouTubeでの動画や、公式LINEでの情報提供も続けていきますので、皆さんが少しでも楽に授業ができるよう、サポートしていきたいと思います。
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