(2022/02/08 youtube配信動画)
今回は…
「うちの子ども、頭が悪いみたいなんですけど…」という親御さんからいただく心配について
バカな子、できない子、頭の悪い子、なんていう子はどこにもいません。
人間の脳のしくみをもとに、
周りの大人の関わりが子どもたちの可能性を拓いていくその関わり方についてお伝えします!
「うちの子、頭悪くて、スッゴイ将来心配なんです。高校とか大学とか行けるのかな」という親御さんからの質問があるんですけど、どう答えたらいいですかね。
頭悪いでよく聞くのが、学校からの宿題を持って帰ってきて、家で、「わかんないわかんない」って言って教えてあげるんだけど、何度教えても同じこと聞いてきて全然覚えないとかで、うちの子本当頭悪いみたいで、みたいな話はよく相談を受けますね。
頭が悪いのではなく、自分に必要がないとその子が判断している
その時に答えるのは、人の脳みそというものは、興味あることしか覚えないんで、つまりそれはその子が算数なら算数に興味がないということです、バカなわけじゃありません、っていう。頭が悪いわけじゃなくて、それはその子にとって必要がないとその子が判断している場合、何度言っても忘れます、と。
何度言っても?
そうそう、だって例えば今、全然仕事にも使わない、全然将来にも使いそうにない、科学の原子記号の説明を何度か聞いたとして、覚えますか?!
僕らが?
そう。私は覚えない(笑)
必要性も面白さも感じてないっていうものに対して、脳みそは余計な労力を使わない
テストに出ても?
テストっていうものが、必要なものだと認識しているか否かなんですけど、人の性格っていろんな性格があって、そもそもテストというものが出されたら、きちんとやらなければならなくて、なんならちょっとメラメラして一番とか取ってみたいなとか、あの子に負けたくないなとかっていうのを勝手に思うタイプと、
いやいやそれよりも、ドッチボールしてようぜっていうタイプといるんですよ。それよりも、物語とか詩とかを書いてる方が楽しいです、みたいな人もいて、テストというものをきちんとやらねばというふうにその子がそもそも認識しているかっていうところが、テストの意味とかきっと教えられたことないじゃないですか。
テストをやったら成績にどう影響して、その成績というのが将来にどう影響するかみたいな説明を受けたことなんかないんだから、何のためにやってるかよくわかんないアンケートを必死で応えますか?大人が、っていう話ですよ。
なるほどね
答えないですよ、過去にやった方がいいよと言われた原子記号のアンケートを月に1回ぐらい取られるとしてそれが何の役に立ってるのか、もう聞かされない状態で日々アンケートを配られるけどみたいなやつなんか、別にね、大してできなくたって、何の意味があるのかわからないものは頑張らないじゃないですか、みたいなことが起こっているだけの話だと思ってて。
だから、「うわ、算数面白そう」「この内角の和がわかったらここがわかるようになるんだ!超楽しそう!」って思ったら覚えるんですよ。本当に。
なんならきっとこの算数の問題が1週間解けなければ地球が爆発するぞっていう事態に陥ったらやると思うんですよ。覚えますよ、人は。でも、その必要性も感じてなければ、面白さも感じてないっていうものに対して、脳みそは余計な労力を使わないっていうふうになっている。
頑張るぞって思えるときと、頑張るぞって思えないときの状態
元々人が頑張れる総量って、そもそも自分が満たされていて元気か、大好きな人に認めてもらっていて仲間に囲まれていて、「自分、いろいろできるな」と思って元気な場合って、苦手なものにでも、ちょっとチャレンジングな場所にも行けて、頑張るぞみたいなパワーが湧いてくるものなんですけど、
なんか怒られてばっかりだし、先生怖いし、授業つまんないし、友達も何言ってるかわかんないし、この間あいつにバカとか言われたし、みたいな状態で、苦手なことがあったとして、「よし、頑張るぞ」ってなるかっていうところもあって。
学校の環境っていうのの、例えばクラスの環境とかって、今なかなか弱肉強食のような、ひどい言葉が飛び交ってるな、みたいな環境で過ごしていることも結構多いと思っていて、その中で馬鹿にされないようにとか、何かわかんないけどとりあえず座ってるようにとかっていう中で生活をしていて、
で何が必要かよくわからないこれをやりなさいみたいなのが来て、宿題だっていうしやろうかなと思ってやるけど、説明を受けたから、こうやって、ああできたかも、みたいなことを覚える気が脳みそにあるかっていうと、ありませんっていうことを言ってるだけで、そうよねって、私も全然好きじゃなかったですよ、小学校の頃の勉強とか。
なんか面白くなかったし、私は怒られない程度にやっとけばいいかなぐらいな感じの性格ではあったけれど、そんなに必要性を感じてないものにはそんなに容量を使おうとしない。じゃー、うちの子頭悪いかしらって言っている子がポケモン好きだったらキャラクターの名前聞いてみましょうよ、覚えてますよいっぱい。
この子頭悪いのよねって思っちゃうと、本当に頭悪くなっていきます
昆虫が好きだったら、昆虫どんな種類があるか聞いてみましょうよ、覚えてますよ。そこを覚えられる力があるっていうだけで、頭が悪いっていうふうに思っちゃったら、周りにいる人がこの子頭悪いのよねって思っちゃうと、本当に頭悪くなっていっちゃうんですよ。
自分のこととして想像してみたときに、あなたって本当に笑顔が気持ち悪いよねって言われながら過ごしたら、私の笑顔は気持ち悪いんだって思うようになるじゃないですか。そういうものだから、それよりもそばにいる大人がその子の得意なこと、できていること、進んで覚えることって何なんだろう、「こんなに覚えられるの?」「こんなにどうやったら覚えられるの?」「それもしかして算数に活かしたらどうなの?」みたいにできてるところに目を向けて、「あー、頭悪いんだろうな」じゃなくて、「これがこんなにできるんだ、素晴らしいに違いない。将来が楽しみだ」と思って大人が関わるのがすごい大事だなと思います。
小学校の担任のとき、クラスの成績が良くなった方法
のんちゃんが先生やってるときに、すごい生徒の成績が良かったって聞いてるんですけど、具体的にちょっと教えてもらいたい。
良くなってった。めちゃくちゃ良くなってたのは、それ覚えたら楽しそうっていうふうに授業するし、国語って何のために学ぶかとか、算数ってがんばるとどんないいことがみんなにあるのかっていうのを伝え続けるようにしてたし、、私自身が指導書とか教科書とか開くじゃないですか、「うわぁ、つまらなそう」って思うんですよ。
思うんだけど、これを教える立場にいるのは自分なんだって思うと、「どうやったら楽しく映るだろうか、子供たちに」「どこが新しい発見なんだろうか」「どこが今までやってきたことと違うんだろうか」とか、ワクワクするんだろうってところを一生懸命探すんです。
そして、それを伝えてやっていったときに、「うわ、面白いな」ってなっていく。「面白い!」って思ったら進むんですよ。そこを覚えようと思う、覚えて「すごい覚えられた」っていうとこで、「うわ、自分って算数得意じゃん」と思ったところでグーンって成績が伸びるんです。
その結果どうなったんでしたっけ?
その結果、平均点で言うとこのクラスは15点ぐらい高かった。2学期ぐらいからかな。成績つけるときに、学年で足並み揃えた方がいいから、何点以上Aにしましょうみたいに決める、「あれ、うちのクラスほぼAになっちゃうんですけどいいですか」っていうことが起こったりしてました。
家庭で子どものやる気を出させる方法
すごい。それご家庭でやるにはどうしたらいいんですかね?
できることや素敵なところを見つけて承認をたくさんする
「あなたはこれが得意だね」「ここが素敵だね」「ここがすごいね」っていう承認を日々どれだけもらっているかで、違うんですよね。子供の自分できる感っていうのが。自分に置き換えてみていただきたいんですけど、日々「ここ素敵ね」「ここできるね」「うわ、話すのもうまいね」「歌っても素敵ね」みたいなふうに言ってくれる人に囲まれていると思うと、なんか気持ちが上がりませんか?「自分いろいろできちゃうな」って思いながら過ごすじゃないですか。
親がしてはいけないことは?
できないことや苦手なことを見つけて伝えること
それが、「あー、算数も覚えられないか」「これもニガテね」「いつもこうするとここであなた失敗するわよね」とか、私、割とそっち側でたくさんのことを見つけてくれる親だったので(笑)、「ここでつまずきやすい」とか「体が弱い」とか「いつも根性がない」とか「長続きしない」とかたくさん言われてきたんですけど、そういうに言われるとそうだと思うんですよ、子どもって。
そうすると「やってみようかな。いやどうせ自分無理だしな」みたいなところも増えていく。
できないことや苦手な部分をうまく伝える方法
これにはどう活かせそうか?で考えさせる
その子ができているところをたくさん見つけて、口に出していただきたいなっていうところと、もちろん苦手なことやできてないところがあるから、それをほっとけとか、それに目をつぶれっていう話ではなくて、「これできてるね、これできてるね、そしたらさ、それ活かすとしたらこれにはどう活かせそう?」みたいなところで
例えば算数とかめちゃくちゃ苦手なんだったら、1年生の問題に戻っちゃえばいいんですよ。戻っちゃって「あら、足し算できるじゃん」「引き算できんじゃん」「繰り下がりもできる」「繰り上がりもできてるね、OK、OK。じゃー、かけ算ができないはずはないね」って言って進むのと、「筆算できないね、これできないね、だったらさ九九から復習してみれば?九九いくよ」みたいに行くのとでは全然違うから、「できてるところはどこだろう」から「あ、できるできる」で進んでいった方が、子供も「あ、できる!」っていうところを掴みやすいのかなと思うし、
3日後に忘れてたら「この子にとってこれはあんまり重要性がないと捉えられているんだな」っていう理解で、「忘れるよね」と。「私も必要じゃないと思うことは忘れるんだけどさ、テストに出るからさ、きっとさ、あと2週間ぐらい覚えておいた方がいいと思うよ」ぐらいな感じの関わり方で楽しんでいけばいいんじゃないかなっていう感じがしますね。
★まとめると、、、
「ビリギャル」の坪田先生のお話
私、「ビリギャル」の坪田先生がおっしゃってることがすごく大好きで、「お家のとか自分の携帯の電話番号が覚えられる子はみんな東大に行けます」っていうんですね。
「あの意味のない数字の羅列が覚えられる子っていうのは、みんな東大に行く力を持ってるんです」って。
で、そのためのステップっていうのは、まず、「入りたいんだ!」っていうことを自分で決めること。そこに向かって「自分がやっていくんだ」っていう覚悟、決心をして、その一つ一つのことに興味を持ち学ぶことの楽しさっていうのを獲得していくことなんだみたいなふうにおっしゃってるんですけど、
その通りだなと思っていて、できないと思っている大人が関わればできなくなる。
その子自身が興味を持って楽しいと思えば進んでいく。
だから、できない子、頭の悪い子っていうのは基本的にいない。どこにもいない。
そのためのステップは
①「その子が興味持ってるところはどこだろう」「できるところはどこだろう」にフォーカスをして、
②その上で「できるね、できるね」ってステップを踏んでいくことが、すごく大事。
だから、頭が悪いって決めつけないで欲しいっていうのと、その子ができているところにどんどん目を向けていくのがいいんじゃないかなと思います。
Youtube「おしえてみかん先生!」
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