「うちの子、掛け算の答えは合っているのに順序が違うだけで減点されました。なんで?」そんな疑問を持ったことはありませんか?実は、この掛け算の順序問題には深い教育的意味があるんです。元小学校教師が、子どもたちにとって本当に大切なことを、わかりやすくお伝えします。
掛け算の順序、なぜ気にするの?
みかん先生、掛け算って答えが合っていても式を逆に書いたらバツにされるのって、なんでなんですか?


よく式だけバツとかになりますよね。あれ意味があるんですよ。バツにしなくてもいいんじゃない?とか丸じゃない?三角じゃない?みたいな論争は、先生たちの中でもあって、その先生の方針に基づいて丸だったり三角だったりになっていると思うんですけど、私はちなみに三角にしてる先生でした。掛け算が逆だと。

問題によっちゃいいんですよ。問題なのは、式って文章をどう理解して計算してるかっていう、頭の中で起こってる流れを見るために、式っていうのをわざわざ表記してるわけですよね。

例えば高校生とかになったり、センター試験で式を選ぶ問題。そんなにないと思うんですよ。答えが合ってりゃいい、のは間違いなくそうです。そうなんですけど、式って意味があるんだよっていうのを、私は子どもに伝えた上で、だからごめんね、三角ねっていう。マイナス2点かな、5点問題のマイナス2点の3点っていう風にしてました。
うさぎさんの耳で考える「式の意味」

意味ってどういうことかっていうと、例えば『うさぎが3匹います。耳は何本でしょう?』っていう問題があったとしますよ。1匹あたり耳っていくつずつついてるっていうと、2つじゃないですか?2つずつ基本は耳が2つ付いてます。

それが3匹います。耳全部でいくつ?6って答える。どうやって計算した?『2×3』『3×2』でも良くない?3×2も6だよね。でもね、これ全然意味が違う話になるよって、こんなイラストを書いてました。

耳が1匹あたり2本のうさぎさんが3匹。『2×1、2×2、2×3』。かわいいうさぎさんですね。かわいいうさぎさん、ミッフィーじゃないですよ。かわいいうさぎさん、『2×3』っていう式の意味だよ。

じゃあ『3×2』にしちゃったらどういうことかっていうと、1匹あたり3個の耳を持ってるうさぎさんが2匹になっちゃう。3本のうさぎは気持ち悪いって言ってたんですけど、これ『3×2』の意味。で言うとちょっと意味違うじゃない。

だから、1あたり、1つあたりの量がいくつ、それが何個分が掛け算。だからそういった意味で、もしうさぎさんの耳の問題が出てきて、『3×2』って書いたら、この子、頭の中ではこういううさぎさんが2匹いるのかな?うん、うん、あ、バツになっちゃうから△ねって伝えてました。
クッキーの例でもっとわかりやすく

だから『1個80円の』、1個80円ってなんだ?1個80円のクッキー、だいぶ高いけどいいか?高いな。1個80円のクッキーを5枚買いましたで言うと、『80×5』だよね。1つあたり80円が5個分。『5×80』だと、1個5円のクッキーを80枚買うことになる。で、三角にしてました。

でも大人になったらね、どっちで計算してもいいですよ、分かってれば。ただ、どうやってその子が理解をしているのか、ただただ並んでいる数字を『今は掛け算の問題だから×』をただただ書いたのか、意味が分かって書いているのかっていうところを見るために、式は私は△にしてましたね。バツにする先生もいらしたなって思います。
そんなことにいいじゃんってつい思いますよね。


いいですよ、いいんですけど、基礎の学習してるからね。私が伝えた意味を理解したようなメッセージじゃないですか、やりとりじゃないですか、テストで。であればいいんじゃないか、マイナス1点くらいってつけてましたね。

中学校以降なんですね、あんまり言われる、言われないです、言われないです。だから、もし『なんで?』ってお子さんが言ってたら、この説明してあげてください。
このうさぎの説明すごいわかりやすくて。


わかりやすい。このうさぎはちょっと見ないじゃん。説明してあげると子ども自身が『なるほどね』ってなるんじゃないかなと思いますね。
他にもある小学校算数の疑問
他にも小学校の算数で『ここ変だよね』ってよく言われることって他にもあります?例えば、まだ教えてもらってないことを使っちゃダメなの?xとか習ってないのにx使ってきた場合?


私は別にバツにしない先生だったから、あんまり言われなかったですけど、ありますよね。小学校にあるんですよね、使ったらバツになったっていうのは。いろんな考え方、私はいいんじゃないと思いますね。

わざと『筆算を使って計算しましょう』と文章に書いてある、問題文に書いてあるのに、暗算できるんでって筆算は書かない場合は、申し訳ないけど、テストだからね、指示に従ってない場合はバツになる。これもう、国語文もあれになりますよ。

『筆算を使って計算しましょう』で、筆算をかくとか、そこに何も書かずに行っているっていう場合は、まあまあ優秀ですね、その方優秀ですよ。素晴らしいんだが、ここに筆算が書かれてない限り、満点は先生はあげられないよで、自分の生き方だからいいと思う。

でも正直なんか、うん、感じ悪くない?できるんでしょ?って筆算かけないわけじゃないでしょ?そしたら書いて、点数もらった方が私でいいって思う派だけど、いいんじゃない?って言ってました。そういう子には『□を使って計算しましょう』とここにわざわざここにXを書く子とか、〇にしてますよ。

それとか、でも正直やっぱり感じが良くないよって、お前バカか俺は知ってんだぞみたいなコミュニケーションを取りたいんだったらいいと思うけど、四角でも書けるわけで、xを知っていることは素晴らしいことで、ぜひぜひいっぱい使っていってほしいけど、あまり感じはよくないと思うよ、私はだから丸はしてましたよ。

四角のとこ、わざわざ四角で計算しました書いてあるんですよ、小学校のって。そこをxに直して、全然一緒の意味だし、xも四角も。でも四角でもいいんじゃない?どうしてもxへの愛があって、xでないと!って言うならいいと思う。Xを丸にしてましたけど。

みたいなことあったかな。途中式とかを飛ばすこととか、答えが合ってた場合は聞いてました。途中式全然なくて突然答えが出現してるんだけど、どうやって考えたか教えてくれる?って言って、その子が説明できたら『うん、じゃ〇かな』って〇にしたりとかしてましたね。
グローバルな視点も大切に
最近YouTubeとか見るとインド式の掛け算が、うん、それで計算する子もたぶんいると思うんです。それだと、やっぱり小学校の方が教えてる教え方じゃないから✕つける先生もたぶんいると思うんですけど


それは〇だな。グローバルにねいきたいですもんね。

ぜひ、インド式のが書いてあったら『教えて』って言って、私は教わる。クラスで紹介しちゃったりするかも。多分『面白いね』って、『いろんなやり方があるんだね』って。というのでやりやすいようにやったらいいから〇ですよね、それはね。

どうして丸なの、どうして✕なのは、先生してた時は本当にね、悩む問題たくさんあった。それ〇か?✕か?みたいなのはすごい悩んで、隣の先生とかに『これどう思う?三角?丸?』とかって聞いて、『俺だったら三角かな』『なんで、なんで』みたいな話はよくしてましたね。

その上で自分が『どうして』を子どもにちゃんと説明できることっていうのが大事かなと思います。
子どもたちの新しい知識を大切に
YouTubeとかで子どもがいろいろ学んできて、それに対して先生に対してマウント取ってくるというのがあるそうなんですけど。


めっちゃある。めっちゃあるんだ。めっちゃある。マウントは取るよ、子どもは。
そうなんですか。


それはマウントじゃないんだけどね。子どもって新しく知ったこととかを人に言いたい。人って本来そうなんだと思う。面白かったこととか。そう!しょうがとうが『これでこんなこと言ってましたよ』みたいなやつって、うん、うん、めっちゃ紹介してくる。

これはマウントじゃなくて、彼らのアウトプット練習だから、ぜひ『教えて、教えて』って聞いてたな。
さすがっすね。


ただ授業をこの方針でやってますっていう時に、すっごい『俺なんかこれで見たんだけど』でめちゃくちゃ難しい数式みたいなのをわーって持ってきた時に、これをみんなの前で『教えて、教えて』と紹介することが、みんなのためになるか?どうかっていうのは考えて。

今その子は算数が得意で、『見てこんな裏からの解き方もあるんだぜ』が持ってきた時に、『すごい!休み時間に詳しく教えて』大困難だから。必死に、今の目の前のやつでえ~ってなってる子の前で。知ってきました、やってもいいけど。

授業時間のあと何分で・・『休み時間で詳しく教えて。ちょっとね、みんなに言うとびっくりしちゃうかもしれないから、詳しく教えて』って。なんかすごい面白かったら、給食の時間とかにその子が紹介して、みんなが食べてるとか、早めに食べ終わったら『ぜひ紹介してよ』とかって言って。
面白そうやね。


本当じゃないですよ。横の関係、横の関係、横の関係。子どもの方が知ってることなんかたくさんあるんだから。
まとめ:「なぜ?」を一緒に楽しもう

テストの○✕をどうするかっていうのは説明できればいい。だから式を✕にするにあたって、私このうさぎさんの話は毎年してました。掛け算が出てきた後の学年、1年生は掛け算にならってないですけど、毎年してた。6年生にもするし、5年生にもするし、4年生にもしてた。だってバツに納得いかないもん。

それがなかったら確かに、だからこうだから逆の場合は先生は△にする派の先生ですのでよろしくお願いしますって言ってた。それもちゃんと伝えられることっていうのが大事だし、子どもから反論があった場合は『いや、でも』っていう反論があった場合は、その意見交換を楽しんでた。

『わかる、その気持ちはわかる。その上で先生はこう考えた』っていうのを言って、『でも~』っていうので、やり取りする中で自分の採点の基準っていうのも子どもたちに磨いてきてもらったし、『なんでなんですか?』ぜひ先生に聞いてもいいんじゃないかな。先生自身も勉強、勉強なので

聞いて、親御さんとお子さんって『こういうことなんだね』が口で言えるようになったら、それもすごくアウトプット力だったから、『なんで』を一緒に楽しく追求していったらいいんじゃないかなと思います。
Youtube「おしえてみかん先生!」
未来学園HOPEでは、このようなお悩みに対するお話を毎月6本公開しています!
大好きなレモンサワーを片手に教育や子育てに関するさまざまな質問にお答え🍊
みなさんからの質問も随時募集しています🍺
https://www.youtube.com/channel/UCOUADQoCtneWeQNUVzFlIbw/videos
未来学園HOPE会員募集中!
より詳しい解説を聞きたい方、教育に想いがある方、みかん先生の活動を応援したい方は、ぜひ未来学園HOPEの会員になってください会員限定でさらに詳しく赤裸々に…
具体的なエピソードや解決法、スキルをお話ししていきます。
この他、会員限定動画をHOPE正式会員Facebookグループで公開しております
未来学園HOPEの公式ライン
お役立ち情報をどんどん発信しています!よかったら、登録お願いします!