【手はお膝は本当に正しい?】授業中子どもたちが話しを聞いてくれません

授業中に子どもが話を聞いてくれないという悩みは、多くの先生方が抱えています。しかし、そもそも「話を聞く」とはどういうことでしょうか?日本の学校で教えられている伝統的な聞き方は、本当に将来役立つのでしょうか。今回は、子どもたちが社会で活躍するために本当に必要な「聞き方」について、教育現場での具体的な指導法を交えて解説します。

授業中に子どもが話を聞かない問題への本質的なアプローチ

のんちゃん先生、はい。授業中に子どもが話を聞いてくれませんという質問が来てます。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
先生からの質問ですね。ああ、これどういう時にどのくらいのところで話を聞いてくれないと思ったのかっていうのが大事なんですけど。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
話を聞くっていうのはどういうことか、そして話の聞き方によって将来どう聞けばどういう影響が出るのか、みたいなところから一緒にこう子どもと見ていく必要があるなって私は思っていて。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
受けた質問、その質問すごく受けます。その上で、あの聞いてみると、日本の小学校ってよく話の聞き方として教育されているのが、「手はお膝、お目目も心もお顔も先生の方。で黙って聞く」って言われるんですよ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
っていうのって割といろんな教室で言われている話なんだけど、私これあんまり好きじゃなくて。ていうのは、大人になってみて考えた時に、会議をしてますと。手はお膝で、話してる人の方を振って向いて、お目目も心も全部を、まあ学校の時45分間ですよね、それが6時間ありますよね、みたいなやつをそれで聞いてる人、本当に仕事できるかな、みたいな。
確かに、確かに。大変、仕事できなそう。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
そうなんですよね。確かに大人でそれをやってたとして、会議中ずっと手を膝ですよ。手はお膝で、こうやって「次は部長が話すんですね、部長の方向いて。次は課長が話すんですね、課長」って。メモ取れよ。めっちゃ仕事できなそうって聞き方教えてるなって思っていて。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
実際は、そこでちょっと片付けられる仕事片付けつつ、必要なとこメモ取りつつやってくわけじゃないですか。で、その上でやっぱ自分がこっちの仕事していたから、聞き逃したら何をしないといけないかって、「ごめん、先なんて言ってた?さっき」「あ、オッケー、ありがとう」みたいなことをやってるわけですよ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
で、それが人の話を聞くっていうので、情報を得ながら相手といい関係性を築きながらこうやっていく時に必要なのって、多分手はお膝の能力じゃない。
確かに、確かにですね。
生徒T
生徒T

聞き逃しは当たり前!子どもに教える「リカバリー力」

のんちゃん先生
のんちゃん先生
なので、割と受ける質問で、「自分が今からハサミを出して、ここまで三角形を切りましょう。はい」みたいな風になった時に、「手は下で聞きますよ。まだハサミ触らない」みたいなのでやった上で、「はい、三角形切ります。いいですか?はい」って言った先生に、「次は何をしたらいいんですか?」みたいな聞く子がいて困るっていう話だ。
確かに話聞いてませんね。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
と言って、私がその子に言うのは、「また聞いてないんですか?ちゃんと今ハサミって言ったでしょう」ではなくて、「人ってね、話はね、割と聞き漏らすんですよ。だってその時に何か今日の給食はハンバーグかって思っただけで、ハサミのところは聞いてないし」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
私自身、じゃあ45分間ミーティングの会議があります。「一字一句聞き逃さずに集中して聞いてたんですよね」って言われたら、「全然ですよ」じゃないですか。って話をその先生に対してしたことがあるんですけど。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
そんな能力、疲れちゃいますよね、いちいち一字一句聞き漏らさずに聞きます、みたいな。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
で言って、そうやって「はい、次は何をするんですか?」っていう子がいたら、私割とクラス全体に対して「お前話聞いてねえな〜」みたいなツッコミが入ってたりする中で、クラス全体に言っていたのは、「あのね、人ってね、話は聞き漏らすよ。で、38人ここにいてさ、38人全員が先生が言ったことを全部聞いてましたなんていう事態は、今まで先生をやってきて起こったことがない。ないじゃん。大体3分の2くらい聞いてないんだよ」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
で、自分に関係のある話とか、自分に興味がある話は人は聞くけど、大体学校の授業なんてつまらなそうなものを、一字一句聞き逃さずに聞くはずがないっていうのが私の中での、自分があんまりあの先生の話聞いてなかったから、聞かなくても授業分かったし、みたいなとこで聞いてなかったりしたから。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
子どもたちに伝えていたのは、「いいんだよ、聞き逃しても。聞き逃すことっていうのはある。ただね、⚪︎⚪︎君、今私話してたでしょ?ハサミ持ってハサミで三角形を切るんですよって話してて、いた人に『今なんつったんですか?』っていうのは失礼なの。『今言ったじゃん』って落ち込むから。そういう時は周りを見てね。あ、ハサミか、三角形かっていうのを読み取るか、話してた人じゃない人に『ハサミを持って切れって言ってたの?』って私じゃない人にこっそり聞くものなの」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
「そうじゃない?そこだって大人そうしない?なんか課長がこうやって『これ、次のはこれはこうで、会議はこんじからだぞ』って言ったと。『課長、今何て言ったんですか?』って言ったらすごい失礼な人なんだね。その課長以外の人に『今課長なんて言った?』『あ、分かった、ありがとう』ってやるものなんだよね」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
「もしくは聞いていたんだけど分かりませんでしたの時は、『あのこれこれれここまで聞いていたんですけど、すいません、ちょっとここが分からなくて教えてください』っていうのには失礼がないんだ。だけど、『今言ってただろう』って話を『すいません、課長、今なんつったんですか?もう1回お願いします』っていうのは失礼なんだよね」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
「で、それが生きていく力だから、〇〇君、聞いてなかったのはいいよ。私も聞き逃すことたくさんあるけれど、みんなが動き出したらね、みんなの様子見れば大体わかんの。だって、みんながハサミ持って三角形切ってんじゃん。『何するんですか?』って言わなくていいんだよ。それはあなたの評価が下がるし、あなたが人の話を聞かない人だみたいに見えるから、うまく生きていこうよ」っていう話を1年生にもしていて。

印象を良くする「感じのいい聞き方」とは

のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから大切なのは、自分の印象を周りにとって良くしていこうという努力をすることで、人とはうまくやっていきやすくなる。その上で、今日聞き逃した時っていうのにどうしたらいいのかっていうのが大事だよって。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから手はお膝で動かず聞けとは私は思わないけど、黙って聞けとも思わないんですよ。黙って聞かれたら話しづらいんです。
うんうん。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
とか、「へえ」とか、「え、面白い」とかっていうのがあった方が私は話しやすいよ。だから感じよく聞くっていうのは、その人が話してる時に、こうやって聞いたら話しやすいだろうなっていう聞き方をしている人っていうのは印象が良くなるのね。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから正直、私がこうやって授業中話してる時にね、いつも何々ちゃんはこうやって頷いてくれるでしょ?で、「おお」とか言ってくるでしょ?⚪︎⚪︎君はすごいね、感じがいいなって思ってるの。だからなるべくななちゃんとか⚪︎⚪︎君の方向いて話したら、私はすごく気持ちがいいし、きっと授業に興味を持って一生懸命受けてくれてるんだな、いい子だなって見えるのね。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
で、大してだよ。誰とは言わないけど、こうやって聞いてたり、こうやって聞いてたりする人は、感じが悪く映ってはいるよ。それでも内容全部頭に入ってて、「あ、入ってんで。先生が別に感じ悪いと思うがどうでもいいです」と思う人は、あの「あ、感じ悪いなって思われながら生きていったらいいんだと思う。だって内容頭に入ってるわけでしょ」。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
ただ、感じはよく見えてた方が私は人生は得すると思うよ。「はい、みんな感じよく聞いてみよう」つったら、みんなこうやって聞く。
可愛い。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
いいね、いいね。すごく感じがいいし、すごくこのクラスで授業するのが楽しいなって思ったよって。そういう風に感じが良く人の話を聞ける人のところに、仕事は集まるし、信頼も集まるから、人が話しやすく、話を聞ける人っていうのをするために、聞き方っていうのはすごい大事だと思うよ、と伝えていたので。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
それって手はお膝で黙って話を聞くことではなくて、なんかしながらでも「ええ」ってリアクション取りながらとか、相手が嬉しい話をしてたら嬉しいことに共感しながらとかっていうのが聞ける人が、すごく信頼を集める聞き方をする人だよ、と伝えていたんですけど。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
その先生に言ったのは、「で、どんな感じですか?」って聞いたら、「今までの聞き方っていうので子どもたちに話していたところと掛け離れすぎていて、ちょっと頭を整理させてください」って言われたんですけど。

将来、仕事ができる人になるための聞き方

のんちゃん先生
のんちゃん先生
結局、将来子どもたちがいろんな場所に行って人の話を聞いたりしながら生きていく。で、自分自身もそうやって生きてってる中で、一体話を聞くことっていうのは何が大事なことなんだろうって思った時に、大事な内容をちゃんとメモしたり、自分で生かせるように聞いていることと、話し手にとってはこの人には話しやすいなって思う環境を作れることとか、聞き逃した時にはなんとかいろんな工夫を駆使して、悪く思われずに自分の必要な情報を集めること、みたいなことの方が大切で、それは手はお膝で黙って話を聞くことじゃないんだと思います。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから、落ち着きがなく話を「聞いてなさそうに見える子」も、「今なんて言ったか聞いてた?」って言った時に、全部一字一句聞いてる子もいます。そう、本当にそう。何かやりながらでもね。で、それって多分仕事ができる人だと思う、将来。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
あとは私が伝えるとしたら、「感じ悪く見えてるのは大丈夫?って。私の話に興味ないな。そんなのな。こんなやつな。こうやって話してたってな。こっちには関係なくてな。もう本当にめんどくせえんだよって風に映ってるけど大丈夫?」っていうのは聞くようにしてて。「いや、そんなつもりはありません」って帰ってきたら、「じゃあもったいないと思うよ。なんかしながらでもいいけど、ちょっと顔向けて、うんうんとかこうしてると、つまんねえなって見えるから、それは気をつけた方が私はいいと思うよ」って言うと、やっぱり気をつけてくれる子は増えるし、お互い気持ちよくやり取りはできるようになる。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
対して、こうしてるんだけど、何にも聞いてない子もいるんですよ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
じゃあそれがいいですか?って。手を膝で、こう顔さえ向いてりゃいいですか?って言ったら、そういう問題じゃない。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから実際、聞いてんのか聞いてないのか、じゃあ聞き逃した時にどうしたらいいのか、どんな風に聞いたら将来この子がいろんな人と関わって幸せに生きていくためには、どんな聞き方をできるようになっとくのがいいんだろう、みたいなところの視点に至っての聞き方っていうところを子どもたちに伝えていったりするのがいいんじゃないかなと思いますね。
とはいえ。
生徒T
生徒T

集中すべきポイントを明確にするメリハリの重要性

のんちゃん先生
のんちゃん先生
やっぱり一字一句聞き漏らさず聞け、みたいなことを言っちゃう大人もいると思うんですけど。
うん。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
先生ね、その人によく思われたかったら頑張ってですね。でもそうね、そうね。でも無理だと思うけどな、一字一句。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
ただ私の中で気をつけていたのは、メリハリをつけること。やっぱりここは聞いといてもらえないと困るっていうところは区切って、声のトーン変えて、「今から本当に大事なことを話すから手止めておいてくれる?で、こっちに視線向けられる?あと3人向いてないんだけど、全員向いた?今から話すよ」は大体聞いててくれた。そんなにめった言わないんですよ、これ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
「今から話すのは絶対大事だから聞いて」っていうようなことって、本当に大事なことをまとめて3分以内で、と思って。できれば1分で、と思ってたんですけど。いえば聞きますよ、人は。だって大事なことそうじゃないですか。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから伝え方とか、その一字一句聞き漏らさずに聞いて欲しい内容は、どうしてその時に集中して欲しいのか、聞いて欲しいのか、急いで欲しいとか、ここで例えば怪我人が出そうとか。彫刻刀を取り扱ってる時に私が最初に注意をしたことだったんだけど。やっぱりこう掘ってる時に手がここにあったら、「あ、怖い、危ない」とかね。っていうのをやってる子がいた時に、「ストップ」って言って、「今から言うこと本当に大事だから聞いて」って。「これは怪我するよ」って。「手はこっち。オッケー?」って。「オッケー」って返ってきたら、もうはい、じゃあ終わりなんです。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
そういうことって、ちゃんと「今から言うこと大事だから聞いて」っていう内容は、メリハリをつけて伝えれば、一字一句聞き漏らさずに聞いてくれますし。基本的に人はつまらない話は聞かないので、聞いて欲しかったら自分の話す力を磨けっていうのは基本かなとは思いつつ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
とはいえ先生も大変な職業なので、何を一字一句聞き漏らさずに聞いて欲しいのかっていうのを大事にするのがいいのかなって、先生側としては思います。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
じゃあそういう風に言ってくれる大人にどうしたらいいですかって言ったら、その人に評価されたいんだったら頑張れですね。でもその人が「一字一句」って言ってるものが、一体何を指しているのか。本当に朝から晩までの「一字一句」なのか、みたいなところは、なんか対処はしようがあるんじゃないかなとは思います。

将来から逆算する教育の視点

改めてのんちゃん先生が大事にしてる事ってどんなことですか?
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
そうですね。質問受けた時にその先生にも言われたんですけど、学校の中では当たり前になっていることだったりするんですよ、「手はお膝」っていうやつ。大事なのは、それ大人になってからも役立つ聞き方ですか?っていう。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
将来大人になってった時に、こう自分も大人として過ごしている中での、「いや、手はお膝で話を聞いてる瞬間、私ほぼないな」って思ったんですよね。その聞き方であるんですよ、シートが教室に貼るような。「手はお膝、グーでこう」みたいなね。あるんですけど、そんな聞き方したことないなって思った時に、やっぱ違和感を感じる感覚を大事にしてます。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
だから、彼ら大きくここからなっていった時に、大人になって気持ちいい話の聞き方をする人ってどういう人だろうと。じゃあ、何学びの場に行ったって、どうやって話を聞く、聞いてる人が活躍していくんだろうとか、信頼があつまるだろうっていう大人になった姿から逆算して、じゃあ今の聞き方っていうところを学ぶ段階にいる彼らに伝えられることって何だろうっていうのをすごい大事にしてます。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
何においても、大人になった時どう過ごしたら人から協力が得られやすく、どうしたら彼らが自立して生きていくんだろうって思ったところから逆算して、じゃあ小学校では何を伝えて何に気をつけて共に学んでいったらいいんだろう、みたいな視点が多分大事なんじゃないかなと思います。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
ま、まとめるとなんか日本のね、学校でよく言われてる話の聞き方は、ちょっと的外れだと私は思っています。だから子どもたちが話を聞く時に大切にしたらいいことっていうのは、今日お伝えした部分で私が思うところですけど、大切にする部分です。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
で、それを伝えながら授業をしていくと、割とね、楽しく子どもたちが聞いてくれるようになる。こちらが話してて気持ちいいように聞いててくれるようになったり、聞き漏らしたところをね、子どもたちでフォローし合って助け合ってやっていくようになっていくので。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
やっぱりそういう力を育てるとか、そういう姿勢。「よく手はお膝」ではなくって、大人になってから役立つ話の聞き方、仕事ができる人の、信頼が集まる人の話の聞き方ってどうなんだろうっていう視点で関わった方が、先生楽だと思いますよ。
のんちゃん先生
のんちゃん先生
45分×6時間、手はお膝で一字一句聞き漏らさず、38人全員が集中して聞けるように育てなければって思ったら、途方もないので。
やばいっすね。
生徒T
生徒T
のんちゃん先生
のんちゃん先生
途方もない戦いになるので。じゃなくて、っていうところで関わった方がお互い楽なんじゃないかなという風に思います。
いや、ありがとうございます。
生徒T
生徒T

この記事を書いた人: 梶谷希美

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